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宇宙に「きぼう」ができたね

2008年04月09日

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ポン:「宇宙に、日本の家ができた」ってパパがいってたけど、どういうこと?

高山記者:人が入って活動できる、日本で初めての宇宙施設「きぼう」のことだね。

ジャン:宇宙飛行士の土井隆雄さんたちが3月、国際宇宙ステーション(ISS)に、きぼうの一部をくっつけて、帰ってきたんでしょ。

ケン:きぼうって、どんな特徴があるの?

●人が活動できる日本で初めての「家」

◆土井飛行士が取り付ける 星出さんも実験室設置へ 完成するのは09年の予定

高山記者:きぼうは、地上400キロメートルの高さにうかんで地球を回っているISSに取り付けられた。室内では、人が普段着のまま過ごすことができる。

ポン:それで「家」っていうんだね?

高山記者:そう。きぼうには、大きく分けて3つの設備がある。土井さんがくっつけたのは「船内保管室」。実験装置や材料を入れておく倉庫みたいなものだ。

ケン:まだ、でき上がりじゃないんだね。

高山記者:次に星出彰彦さんらが6月1日(日本時間)にシャトルで、中心になる設備の「船内実験室」を運ぶ。長さ約10メートル、直径約4メートルの円筒形で、大型観光バスとほぼ同じ大きさだ。ロボットアームもあって、さまざまな実験ができるよ。

ポン:乗ってみたーい。

高山記者:その後、宇宙空間に実験装置を直接さらして観測などができる「船外実験プラットホーム」を組み合わせて完成。2009年の初めごろの予定だ。

ケン:きぼうで、何ができるの?

高山記者:宇宙では重力の影響がほとんどないので、たんぱく質のきれいな結晶を作ったり、植物やメダカの育ち方をじっくり調べたりできる。こうした研究は、新しい薬や食品を作るのに役立つかもしれない。宇宙の環境をくわしく探ることも考えられている。

ポン:難しい研究ばかりなの?

高山記者:そんなことないよ。飛行士が「宇宙舞踊」をおどる試みや、民間の会社がお金をはらって、コマーシャルなどに使うことも計画されているんだ。

ケン:宇宙ではどうやって過ごすの?

高山記者:ISSには、いま3人の飛行士がいて実験やISSの管理などしている。1日8時間が仕事で、週末は休みだ。12月からは、日本人で初めて若田光一さんが3か月ほど滞在する予定だ。若田さんは「地上の季節の移り変わりを軌道から観察してみたい」と楽しみにしているよ。

ジャン:飛行士はどこで食事したり眠ったりするの?

高山記者:おもにロシアの生活用の設備を使う。休みの日にはDVDで映画を見たり、天体観測をしたりして過ごすことができる。食事も工夫されていて、若田さんはサバのみそ煮やインスタントラーメンなど、28種類もの「宇宙日本食」も持っていくんだって。

ケン:生活にいる物は、どうやって運んでいるの?

高山記者:アメリカのスペースシャトルやロシアのプログレス宇宙船で運んでいるけれど、日本もいま、無人の輸送機「HTV」を開発している。さらに改良が進めば、将来は人を乗せて地球と行ったり来たりする宇宙船の開発にもつながる。

ジャン:きぼうは、月や火星に人間が行く準備にもなるの?

高山記者:そうだよ。アメリカやロシアといった宇宙開発の「先輩」に追いつくチャンスだ。きぼうの運用は、有人の宇宙活動の練習にもなるからね。いま月の周りを回っている探査機「かぐや」や、小惑星に着陸した「はやぶさ」など、これまで日本が積み上げてきた無人探査の技術と組み合わせれば、将来は惑星に人を送って調べることも夢じゃない。

●きょうのポイント

 ▽国際宇宙ステーションに、日本の実験施設「きぼう」の一部が取り付けられた。日本で初めての、人が入って活動できる有人宇宙施設だ。

 ▽ぜんぶ完成するのは2009年初めごろの予定。重力がほとんどない環境を生かし、実験や観測などをする。

 ▽「きぼう」の活用は、月や火星に人を送るといった将来の宇宙活動の練習にもなる。

記者:高山裕喜記者(朝日新聞科学グループ)

提供:朝日学生新聞社

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