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温暖化と食糧問題の合意をめざす

2008年7月9日

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サミット会場のザ・ウィンザーホテル洞爺(上)を望む豊浦漁港で実施された海上規制訓練=胆振支庁豊浦町

 ケン: アメリカ大統領のブッシュさんが今度、日本にやってくるの。

 金子記者: ブッシュさんだけじゃないよ。フランス、イギリス、ドイツ、イタリア、カナダ、ロシアの大統領や首相も来て、7日から9日までの3日間、北海道洞爺湖サミットに出席するんだ。日本の福田康夫首相が議長を務める。

 ポン: お客さんがいっぱい来るんだね。

●温暖化と食糧問題の合意をめざす

◆2050年までにCO2を半分に

◆食糧を出し合い増産も支援

◆テロを警戒して厳重な警備

 金子記者: サミットは経済力が大きい八か国の大統領や首相が集まる会議。この期間に合わせて、中国、韓国、インドなどほかの十四か国の大統領や首相、国際機関の長が参加する会議も開かれる。大きな国のトップが軒並み北海道に集まることになる。

 ジャン: どんなことを話し合うの?

 金子記者: 世界の政治や経済のことを話し合う。今年の一番のテーマは地球温暖化だね。

 電気や鉄をつくったり、車でドライブしたりするため石油や石炭などを燃やすと、二酸化炭素(CO2)というガスが出る。このガスは、温室のガラスのように熱を閉じこめ、地球を温める性質がある。

 気温が上がると、南極などの氷がとけて海沿いの街が水びたしになったり、台風やハリケーンが発生しやすくなったりと、困ったことが起こる。だから、出すCO2の量を減らし、二〇五〇年にはこれまでの半分にしようと、会議で決めることをめざしている。

 ケン: ほかにはどんな話題があるの?

 金子記者: 石油や、小麦などの値段が高くなっていることも、大事なテーマになる。中国やインドなどが豊かになり、使う石油の量が増えている。なのに、ほることのできる石油には限りがあるから値段が上がるんだ。同じような理由で、小麦やトウモロコシなどの穀物の値段も上がっている。トウモロコシなどで石油に代わる燃料をつくり、食用のトウモロコシが減るという悪循環にもなっている。

 このため、貧しいアフリカなどの国々では、十分に食べることができない人が増え、政府に不満をぶつける暴動も起きている。

 ポン: 値段を下げるいいアイデアはあるの?

 金子記者: なかなかいい案がない。値段が上がる理由の一つは、将来もっと値上がりするとみて、お金もうけのため原油や穀物を前もって買い占める人がいることだ。お金もうけのための取引を制限しようという意見もあるけれど、その取引でもうけている人も多いアメリカやイギリスは反対している。国によって、自分の利益になることがちがうから、意見をまとめるのは難しい。

 まとまりそうなのは、たくさん穀物をつくれるようにアフリカの農業を支援することや、各国が食糧をたくわえ、出し合うしくみをつくることだ。

 ケン: サミットが開かれる北海道の人たちは、喜んでいるのかな。

 金子記者: サミットには、各国から報道陣も集まるから、洞爺湖の名前が世界中に報道される。北海道ではいろんなイベントを計画して、盛り上げようとしている。

 ただ、大統領や首相をねらったテロを防ぐため、厳しい警備がされるから、周辺への観光をさける人もいる。かえってお客さんが減り、「当てがはずれた」とがっかりしているホテルや旅館もあるみたいだ。

 ジャン: 警備は大変なの?

 金子記者: 重要人物はねらわれやすいし、世界中でテロが起きているからね。八か国の中には、人やモノやお金が国境をこえて自由に行き来できるようにし、地球規模で経済活動を活発にしようという考え方が強い。でも、それでは豊かな国が得をし、貧しい国はより苦しくなると反対する人や団体も多いんだ。

●きょうのポイント

 ▽北海道洞爺湖サミット(7月7日〜9日)一番のテーマは地球温暖化。出す二酸化炭素の量を2050年までに半分にすることの合意をめざす。

 ▽石油や小麦などの値上がりも重要なテーマ。増産の支援と、各国がたくわえている食糧を出し合うことで合意できるか。

 ▽G8の、経済活動を活発にしようという考え方に反発する動きもある。会場周辺では警備が厳重になっている。

記者:金子桂一さん(朝日新聞政治グループ)

提供:朝日学生新聞社

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