ケニアで太陽クッキング普及へ2007年06月10日 岐阜県多治見市の工業デザイナー大村知弘さん(39)が、持ち運びや組み立てが簡単な太陽光調理器「ソーラークッカー」を開発し、ケニアでの普及に力を注いでいる。アフリカの農村部では、調理にまきが使われ、森林が減っている。首都圏の環境NGO関係者らと、普及のための組織をつくり、現地のNGOの協力で実証試験も始まった。
ソーラークッカーは、太陽光を反射する金属などで作ったパラボラアンテナのような形状のものがよく知られる。ケニアには国際的な環境NGO「ソーラークッカー・インターナショナル(SCI)」(本部・米国)の現地事務所があり、普及に取り組むが、重すぎたり、組み立てに手間がかかったり、高額だったりすることが課題。 大村さんは中学生のころから、テレビ番組などで太陽光調理器があるのを「漠然と知っていた」。大学生になると、発展途上国の人や障害があって困っている人を助けることにつながるデザインに関心を持った。そんな背景と、ポテトチップスの袋からひらめいたアイデアが、今回のソーラークッカーを生んだ。 バルーン型と呼ばれる外観は、夏に家庭で見かけるビニール製の円筒形プールにそっくり。空気で膨らませると、くぼんだ円形の部分にアルミ蒸着フィルムがパラボラアンテナのように現れる。太陽に向けると、光が一点に集まり、ここに鍋などを置いて調理。直径1メートルのもので米2合が30分ほどで炊き上がる。 大村さんは4年前、瑞穂市のプラスチック製品メーカー「ハイビックス」に依頼して試作品をつくった。試作品は改良を加え、直径1メートルのもので第6号、直径2メートルのもので第3号に至る。環境イベントで実演などを重ねるうちに話題となり、昨年7月にはケニアの駐日大使が視察に訪れ、利便性に感動したという。 ソーラークッカーの普及をめざす有志らと、2月に「ソーラークッカー・ジャパン(SCJ)」(東京都渋谷区恵比寿4丁目)を立ち上げ、3月、ケニアを訪問。政府高官らを前に実演したほか、4台を現地に置いてきた。アフリカ東部を担当するSCI事務所が実証試験をするためだ。 「ここまで7年かかったが、まだ完成形とは思っていない。自動車で言えばタイヤがついてエンジンで動くようになったくらい」と大村さん。「実証試験の結果などからさらに改良を加えた上で量産化し、ケニアをはじめアフリカやアジアなどの途上国に普及させたい」と夢を語る。 SCJはソーラークッカー普及支援の寄付を募っている。寄付は恵比寿駅ビル内郵便局の「ソーラークッカージャパン」の口座(番号00100―9―299061)へ。問い合わせは大村さんが社長を務める会社「チラン」(0572・22・3336)へ。 あなたの口コミ募集中!
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