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手作り竹とんぼ1500本 元気に遊んで

2007年06月10日

 子供たちに、もっと外で元気に遊んで欲しい――。そんな願いを込めて、三重県明和町川尻、中井時次さん(80)が6日、同町6小学校の全児童1437人に手作りの竹とんぼを贈った。約5カ月かけて1人で竹を削り、1本1本仕上げた1500本の竹とんぼ。子供らの歓声に囲まれて、間もなく空に舞い上がる。

写真明和町の全児童にプレゼントした1500本の竹とんぼと中井時次さん=明和町役場で

 中井さんはこの日、町役場で開かれた町校長会を訪れ、会長の花山初子斎宮小校長に竹とんぼの目録を手渡した。

 「明和町郷土文化を守る会」の役員でもある中井さんは、昔ながらの伝統の遊びを子供たちに伝える活動を続けている。これまでも、竹とんぼや竹笛を地元の小学校や幼稚園にプレゼントしたり、町の親子講座などで作り方を教えたりしてきた。

 今年の正月、一人でこたつに入っていて、ふと思った。「ぼーっとばかりしないで、何かしないと」。考えついたのが、町の全児童に竹とんぼを贈ることだった。「テレビゲームで家にこもっているより、外に出て遊ぶのが一番楽しいはず」

 中井さんが子供のころは、竹とんぼもコマも、全部自分たちで作って遊んでいた。楽しい思い出がよみがえってきた。

 早速、近くの竹林で竹を切り出し、子供時代からの慣れた手つきで、こつこつと削り始めた。後で児童数を聞いて、その数の多さに驚いたが、すぐに腹を決めた。多い日で30本、平均で1日10本のペースで仕上げた。

 10センチほどの羽根には、飛んでいっても見つけやすいようにと、赤い蛍光塗料を塗った。安全を考えて、羽根の角は取った。15センチほどの軸を羽根の中央につけるのに最も神経を使ったという。1本飛ばしてみると、赤い円が軽快に舞い上がった。

 「1000を超す数を作るのは並大抵ではなかった」と振り返るが、「1500本の竹とんぼが一斉に空に飛ぶのを想像すると、それだけでうれしくなる。古くからの遊びの楽しさが、今の子供らに伝わってくれるといいのですけどね」と顔をほころばす。「本当は自分たちで作ってもらえると、もっと楽しいと思うんだけどね」

 「危ない」と、親が子供に刃物を使わせたがらない最近の風潮を、少し残念に感じている。

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