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食品「ごみ」、豚のえさに活用 エネルギーの循環目指す

2008年04月13日

 製品になり損なったパスタや缶詰のギンナン、豆といった食品廃棄物をそのまま捨てず、豚に食べてもらってエネルギー循環をさせようと、小坂井町で廃棄物中間処理業を営む都相太さん(66)が試験を重ねている。今年秋には、豊橋市内に食品廃棄物だけを飼料とする豚の牧場を作る予定だ。将来的には、処理業者が協力しあって食品廃棄物を廃棄処分しない仕組みを作りたいという。(井上未雪)

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食品「ごみ」を豚のえさに―。試験を重ねる都相太さん

 小坂井町にある都さんの廃棄物中間処理工場。敷地内では、広さ10畳ほどのコンクリートの上で、近くの食品工場から運び込まれた缶詰の中身だったギンナンや豆、肉などが天日干しされている。乾燥すると細かく砕き、豚に与える。

 「人間でも食べられるものを捨てているんです」。都さんは缶詰から取り出されたギンナンを食べてみせる。缶詰工場では、缶の一部がへこんだり、ギンナンの一部が傷ついたりしたものは、商品として出荷せず、廃棄処分しているという。

 食品をつくるのにエネルギーが使われ、それを焼却処分するのに、またエネルギーが使われる。都さんは以前から、その負の循環を断ち切れないかと考えていた。その方法が、焼却処分する代わりに、雑食の豚に食べてもらい、その豚を食用にすることだった。

 食品廃棄物の一部を、豚など家畜のエサに使う養豚場はすでにある。だが、豆腐や肉など水分を含んだ食品は扱いが難しく、そのまま焼却処分をすることが多い。「燃えにくいものを燃やすとさらに無駄なエネルギーを使うことになる」と都さん。

 都さんは試験的に、乾かした食品廃棄物をエサにして豚6匹を飼育してみた。昨年11月に体重約40キロだった子豚は3月下旬には約100キロまで育った。都さんによると、食品廃棄物だけで育った豚は、通常のエサで育てられる豚より生育は遅い。だが「生育は遅くとも、エネルギーを循環させることが大事」と主張する。

 豊橋市郊外の5千平方メートルの土地をすでに購入し、今年秋には、過密にならない程度の数の豚を放牧しようと計画している。都さんは「草原で豚が生き生きと生活する環境で育てたい。エサは人間でも食べられるものを使っており、肉はおいしいはずだ」と期待している。

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