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幻のプランクトン発見 琵琶湖底

2007年09月11日

 滋賀県高島市沖の琵琶湖底(水深88メートル)で先月、県の絶滅危惧(きぐ)種に指定されている動物プランクトン・ビワツボカムリの殻がほぼ完全な形で見つかりました=写真上。殻が見つかったのは94年以来13年ぶりのことです。殻の中に細胞質のようなものが付着しているものもあることから、県琵琶湖環境科学研究センター(大津市柳が崎)は「生体が含まれている可能性がある」として、詳しい分析を進めています。

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8月の調査で見つかったビワツボカムリの殻=県琵琶湖環境科学研究センター提供

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ムーラン湖で見つかった動物プランクトン=県琵琶湖環境科学研究センター提供

 見つかった殻は、体長約0.3ミリ、幅約0.06ミリ。顕微鏡で見ると、色は透明で、前部がラッパのように広がり、中央部がふくらみ、後部が細長く伸びて円柱状になっています。同センター主任専門員の一瀬諭さん(54)らが先月6日、湖底の泥をくみ上げて調べたところ、45体の殻が見つかりました。

 ビワツボカムリは、ケイ藻などを食べるアメーバの一種で、60年代には琵琶湖のほぼ全域で確認されていました。その後、水質の悪化などによって徐々に数が減り、81年に琵琶湖大橋北側の大津市沖で確認されたのを最後に、生きたままの姿では確認されていません。また、殻についても、最後に確認されたのは94年で、専門家の間では「幻のプランクトン」と言われてきました。

 ところで、ビワツボカムリは、これまで琵琶湖でしか確認されていなかったため、琵琶湖の固有種と考えられてきました。ところが03年7月、ビワツボカムリによく似た動物プランクトンが、琵琶湖から約2000キロ離れた中国の湖北省にあるムーラン湖などで確認されました=写真下。

 ムーラン湖で見つかった生体は、体長約0.1ミリ、幅約0.06ミリ。琵琶湖で見つかっているものより、一回り小ぶりですが、一瀬さんは「色や形など共通する部分があり、同一種の可能性がある」として、中国科学院武漢水生生物研究所から資料を取り寄せ、遺伝子を分析していく方針です。

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