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「議場シネマ」で映画鑑賞

2007年11月17日

 市町村合併で使われなくなった議場を映画館に――。04年に鳥取市に編入合併した旧鹿野町の議場で17、18両日、映画の上映会がある。同市に映画館は1カ所しかないため、地元の大学生らがつくった実行委員会が「都会と同じように映画を楽しみたい」と、市にかけ合って実現にこぎつけた。メンバーたちは、平成の大合併で議場を使わなくなった各地に「議場シネマ」を広めたいと意気込んでいる。

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議場にスクリーンを取り付けるメンバーたち=鳥取市の市鹿野町総合支所で

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議場は遮光性や音響効果に優れ、映画上映には最適という=鳥取市の市鹿野町総合支所で

 上映されるのは、05、06年のカンヌ国際映画祭出品作品の邦画2本。サスペンスコメディー「運命じゃない人」(04年製作、内田けんじ監督)と、兄弟の対照的な人生を描いた「ゆれる」(05年製作、西川美和監督)で、いずれも同市内では初公開。

 上映会当日は、プロジェクターで議長席後方の壁に映像を映す。座席数は計約50。議員席16と傍聴席22に加え、空きスペースにもいすを置く。議場近くの議員控室は、カフェのようにコーヒーなどを飲めるようにする。2作品通しのチケットは当日券700円(前売り500円)。

 仕掛けたのは、市内に住む大学生や自営業者など20代の男女10人でつくる「とっとり議場シネマ実行委員会」。同市は山陰地方最大の都市なのに、映画観賞の機会に恵まれてないからだ。昨年10月に1館(2スクリーン)が閉鎖し、現在は1館(同)が残るのみ。

 実行委会長は鳥取大地域学部3年の辻堅太郎さん(23)で今年5月、若者の声を市政に反映させる会合で提案したのがきっかけ。同市鹿野町総合支所長らに打診したところ、「いいアイデアだ」と無料で利用を認められた。

 議場にこだわったのは、映画館と共通点があるからだ。議場は窓が無いため遮光性に優れ、音響効果もいい。昨年12月に市内の商工会議所のホールで上映会を催した際は窓から光が入り、座席がパイプいすで、雰囲気はいま一つだったという。

 総務省によると、99年には全国で3232あった市町村は、平成の大合併で08年3月には1795とほぼ半減する見通し。休眠した議場の活用例としては、新潟県・旧塩沢町(現・南魚沼市)のヤマト運輸コールセンター、山梨県・旧長坂町(現・北杜市)の囲碁美術館などがある。

 辻さんたちは「映画は感受性を豊かにできる芸術。休眠中の議場は各地にある。ノウハウを伝授し、全国に活動を広げたい」と話している。問い合わせは、辻さん(090・7778・8792)へ。

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