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コミミ口コミ鉄道

「ご入学」は入場券5枚で JR学駅

2008年01月28日

 この冬初めて本格的に雪が舞った元日、日に300人ほどしか乗降客のない徳島県吉野川市川島町の小さな駅に、県内外から訪れる人が絶えなかった。みんな、入場券を5枚買う。「学」駅に入る券が5枚で「ご入学」。1月1日は「一番に」が付いて、さらに縁起がいいからだ。この日だけで3552枚売れた。本番に突入した受験シーズン、普通の駅には100枚ほどしか常備していない入場券が、JR学駅の倉庫には2万枚眠っている。

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門松が飾られた元日の学駅。学問所をイメージしたやぐらのガラスには桜の模様

 新年の先着2千人には、「すべらない砂」を封じ込めたカードもプレゼントされた。牟岐線の急斜面で、列車の車輪が空転しないよう、線路にまく滑り止めだ。

 山梨県大月市の中学2年生、谷口和音さん(13)は「来年は受験で忙しいので、どうしても今年来たかった」と、お守り袋に入った入場券を大切そうに握りしめた。年末をすごした父の郷里岡山から、大みそかは徳島市内に宿泊。朝一番にやって来た。美術関係の大学に進むのが希望。「お守りが大好きで集めているけれど、この切符は、かなりかわいい。でも、頼るだけじゃなくて、苦手の英語も頑張らなくっちゃ」

 愛媛県今治市の中学3年生(14)は、駅に置かれたノートに「合格できますように」と書いた。「姉も買って、合格した。きっと御利益があると思います」

 かつて、入場券が値上がりした時、むしろ歓迎さえされたという稀有(けう)な存在の駅には、合格を願う一途な思いがあふれている。

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