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東国原知事、ソウルで韓流パワー拝借

2007年07月07日

 宮崎県の東国原英夫知事は4〜6日の3日間、韓国・ソウルを訪れ、国際定期便の増便や観光客誘致を狙う「トップセールス」を展開した。知事として初の海外出張。かつて新婚旅行でにぎわった観光宮崎の再生に、韓流パワーを拝借しようとの算段だ。日本の報道陣が大挙して同行し、韓国側から「知事の人気で、韓日交流も進めて」などの注文もついた。

写真朝鮮の旧王宮、景福宮で、韓国観光公社の職員から案内を受ける東国原知事。大勢の報道陣に取り囲まれる「要人」に、外国人観光客らも視線を注いでいた=ソウル市で

 「週3往復を、週5往復に増やして頂きたい」

 東国原知事は5日、韓国航空大手アシアナ航空の姜柱安社長を訪ね、宮崎―ソウル線の増便を求めた。日本側のカメラの放列に目をやり、「今や社長は日本で一番有名な航空会社のトップです」とも持ち上げた。

 県側の最大の狙いは、秋冬の韓国人ゴルフ客の誘致だ。韓国は雪で閉鎖されるゴルフ場が多く、客が海外に流れる。県によると、昨年来県した外国人ゴルフ客は約2万人。約7割が10月〜2月に集中している。

 一方、昨年度の宮崎―ソウル定期便の乗客は過去最高の約3万6500人。秋冬を中心にチャーター機も32便飛び、計約4800人が利用した。その大半はゴルフ客だった。定期便の増加は韓国人ゴルフ客の拡大につながる、と県は期待する。

 知事を迎えた姜社長は「すぐには増やせない」と慎重に応対したが、同社の営業担当幹部は朝日新聞の取材に「両国の航空当局の協議さえ整えば、10月末から週5往復にしたい」と明かした。

 アシアナ側も増便を収益アップにつなげたいという思惑がある。同路線は01年の開設以来赤字続きだったが、06年は黒字に。ただ最近は「ウォン高・円安」で韓国旅行に対する割高感が広がり、かつて半分以上だった日本人乗客の割合が3割に落ち込んでいる。

 姜社長は「観光だけでなくビジネス需要の高まりが増便には必要」と指摘。季節や為替に左右されにくい「固定客」の掘り起こしを求めた。東国原知事も「修学旅行やビジネス需要を増やすよう全力で努力したい」とすぐさま応じた。

 知事は4日には韓国観光公社の姜光浩副社長と面談。姜副社長は、多くの韓国人観光客が九州の温泉やゴルフ場を訪れていると述べ、「韓国を身近に感じるようになった九州の人たちに、韓国訪問の機運の高まりを期待したい」と注文した。

 県外から宮崎に来る観光客は97年以降減り続け、最近は年450万人前後で推移。ピークの96年より約100万人減った。観光浮揚は県経済再生のカギとされ、知事も「観光客数の年平均5%増」を選挙戦のマニフェストに掲げたほどだ。

 日本のワイドショーのスタッフなど50人以上の報道陣を引き連れた知事。アシアナ航空の姜社長は「日本の知事の訪問は多いが、こんなに大勢のマスコミを連れて来た知事は初めて」と驚き、韓国観光公社の姜副社長は「人気を利用して韓日交流を進めてほしい」と期待を込めた。

 ただ、ソウル市民への浸透度はいまひとつ。カメラに囲まれる知事の姿に、「どこの有名人?」「日本の歌手か」といぶかる人もいた。

 知事は6日夕、宮崎空港に到着。定期便の増便について「おおむね良好な感触。国交省にもう一押しする。前向きに検討して頂けると認識している」と語った。

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