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ドレッシング不要、塩を吸収して育つ南ア産植物

2008年03月02日

 佐賀大教授が栽培法を開発した南アフリカ原産の植物「アイスプラント」の商品化が、着々と進んでいる。商品名はスワヒリ語で氷や結晶を意味する「バラフ」。同大やOBらが東京や大阪のデパートで販売したところ、評判は上々。増産のためのベンチャー企業も設立され、佐賀発の特産品として認められ始めた。

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塩を吸収して育つ「バラフ」。プチプチとした食感が魅力

 栽培法を研究してきた佐賀大農学部の野瀬昭博教授(熱帯作物改良学)と、門下生でベンチャー企業「農研堂」(神埼市)の下田敏史社長(29)らが命名した。葉の表面の透明なつぶをかむと酸味と塩味が広がり、ドレッシングもいらない。カルシウムのほか疲労回復に役立つとされるリンゴ酸やクエン酸も含んでいるという。

 塩分の強い土壌でもよく育つことから、野瀬教授が85年、土壌改良用に活用できないか着目。欧州では食用にも供されていると聞き、約10年かけて栽培法を開発した。塩加減を管理できるようハウス内の養液に苗を浮かべ、1カ月ほどで高さ約30センチまで育ったところで葉を収穫する。

 農家に栽培を委託し、佐賀大が東京、大阪のデパートなどに出荷を始めたのは06年11月。口コミで注文が入り始め、増産のため下田社長ら野瀬教授の門下生3人は昨年5月、農研堂を設立した。

 神埼市内で農地を借りて栽培しているほか、唐津市の農家にも育ててもらっている。1パック70グラム入りが出荷時期により300〜500円。1日約1000パックを出荷しているが、9月までに1万パックにする目標だ。

 ビールのつまみやサラダ、いため物などに向いているという。昨春から食料品売り場に並べた伊勢丹新宿本店は「健康に良いとされるのも受けている一因。もっと売れる」とみる。下田社長は「土による栽培でもおいしいバラフを生産できるようにし、塩害の解決と一石二鳥を狙うのが夢」と話す。

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