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長崎原爆、漫画で知って

2008年04月05日

 長崎の原爆をテーマにした漫画「夏の残像 ナガサキの八月九日」を、長崎市在住の漫画家西岡由香さん(43)が出版した。平和活動には縁遠く、「労組や被爆者のもの」と考えていた西岡さんが、活動の大切さや被爆地としての長崎の意味に気づいた経験を基に描き下ろした。(岡田玄)

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「夏の残像 ナガサキの八月九日」

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「夏の残像 ナガサキの八月九日」を出版した西岡由香さん=長崎市

 主人公は東京出身の女子高生カナ。長崎に住む祖母を訪ね、原爆や戦争が残した傷跡に気づいていくという連作短編。被爆した郵便配達夫の記憶が原爆で断ち切られた遺族をつなぐ「ラスト・レター」、在外被爆者と休戦状態の朝鮮半島を描いた「アジアン・リバー」など5作を収録した。いずれも西岡さんの創作だが、被爆者から聞いた話がベースになっている。

 西岡さんは小学1年から漫画を独学で描いてきた。高校卒業後、プロ漫画家の下でアシスタントとして腕を磨いた。少女漫画誌で数回入賞したが、その時のテーマは「恋愛もの」だった。

 被爆地を意識したのは99年。知人に誘われ、国際交流団体ピースボートの船に乗り、南アフリカを訪ねた。アパルトヘイト記念館で「出身地は長崎」と言うと、「あのナガサキから」と歓迎された。「長崎がどう見られているか初めて知った」

 帰国後、ながさき女性国際平和会議の企画運営委員長や長崎市平和宣言起草委員などを務めながら、原爆をテーマに描き始めた。「はだしのゲン」「夕凪の街 桜の国」など広島の原爆を描いた漫画はあるが、長崎の原爆をテーマにした作品はあまり例がなかったことも執筆のきっかけになった。

 「被爆者ではない自分が描いていいのか」と悩んだ。だが、被爆者たちから「漫画でなければ受け止められない人もいる」と励まされ、作品を仕上げた。西岡さんは「この作品をきっかけに、若い人が原爆に関心を持ってくれればうれしい」と話す。今後は、被爆者の半生を作品にしたいという。

 凱風社刊。1100円(税別)。

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