東京タワーを歩いて登る 金網越しに風、ヒルズも目の前2007年04月04日 ベストセラー小説がドラマ化され、さらに14日には映画公開と話題が続く「東京タワー」。「それはまるで、独楽の芯のようにきっちりと、ど真ん中に突き刺さっている。東京の中心に。日本の中心に。ボクらの憧れの中心に」(リリー・フランキー著、「東京タワー オカンとボクと、時々オトン」)。まず、これを歩いて登ってみた。(アサヒ・コム編集部)
タワー下の建物1階にあるチケット売り場。展望台へのエレベーターを待つ一般客の列を横目に、「徒歩客専用エレベーター」で、4階建ての建物屋上まで昇る。向こうは30分待ちだが、こちらは待たずにスイスイといける。 スタートは屋上遊園地風のところにある「昇り階段口」だ。赤いペンキで塗られていて「おり」の入り口のように見えなくもない。 ここから地上150メートルの大展望台まで、外階段を歩いて登る。土、日、祝日で雨が降っていない日に開放している。上まで階段は約600段ある。 「これから東京タワーに登るぞ」 そう思うと、鼻の奥がツンとして、気が引き締まる。 ところが、係りの人はほほ笑みながら、「子供でも15分くらいで登れますよ」とあっさり。こちらの装備はリュックサックにトレッキングシューズ。ちょっとオーバーだったかもしれない。 鉄板でできた階段を一歩一歩踏みしめながら登る。階段の幅1メートル以上。ダンッ、ダンッ、とマンションの非常階段を登るような音がする。ペンキの塗り替え作業が終わったばかりのようで、真新しい赤が目に鮮やかだ。 周りを目の細かい金網で囲んでいるので、落ちる心配はなさそう。それでも、足もとを風が吹き抜けるので、怖くなって途中で戻る人もいるらしい。 少し登ると金網の向こうに芝・増上寺の大屋根が見えた。金色のしびが光る。さらに登る。300段目あたりになると、遠くで海がキラキラしている。レインボーブリッジや、お台場のフジテレビも見つけた。足元にはタワーに乗り付けた観光バスがおもちゃのように小さく見える。まさに空中回廊だ。 途中の踊り場。西の方に六本木ヒルズが銀色に輝いていた。できたばかりの東京ミッドタウンもすぐ近くだ。450段目あたりで、遠く横浜方面にランドマークタワーが見えるのに気づいた。 息は上がるが、吹き抜ける風が心地よく、不思議と汗は出てこない。ガラス越しではなく上空の空気に触れながらの展望は迫力があった。 歩くこと約20分、地上150メートルの大展望台に到着。東京タワーのキャラクター「ノッポン」が公認する「昇り階段認定証」がもらえるそうだ。「どんな着ぐるみが迎えてくれるのか」と楽しみにしていたが、制服を着た女性職員から認定証を手渡された。まあ、これはこれで、ちょっとうれしかったのだが……。 大展望台の中は喫茶店やお土産コーナー、東京23区内で最も高いという神社まである。中国語を話す団体客や、欧米のビジネスマン風の人らもいて成田空港のような混雑ぶりだ。ガラスに囲まれて快適に外を眺められるのだが、歩いて登ってきた直後だけに汗ばんでしまった。 さらにここから、高さ250メートルの特別展望台まで別料金を払えばエレベーターでいける。残念ながら、上へ登る保守点検用の階段は一般公開されていないため、ここで断念することにした。 さて、帰り道。せっかくなので歩いて下りることにした。さすがに下りは10分くらいと、あっけなかった。ところが最寄りの都営地下鉄大江戸線・赤羽橋駅のホームに着いた時、疲れでひざががくがくしていた。 ◇ ◇ 〈東京タワー〉 高さ333メートルで、自立鉄塔としては世界一。パリのエッフェル塔より13メートル高い。昭和33年(1958年)に完成し、来年は開業50周年を迎える。関東一円にテレビやラジオなどの電波を送り、今や地上波デジタル放送波まで出す。大展望台までの料金は大人820円、子供460円。歩いて登っても同じ料金が必要。 ◇ ◇ 「コミミ口コミ」開設を記念して、東京タワー・グッズをプレゼントします。詳しくはアスパラクラブでどうぞ。
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