深夜0時に照明が消えない日があった 東京タワー伝説2007年04月05日 東京タワーの明かりが消える瞬間、一緒に見つめると永遠の幸せが手に入る――。そんな「伝説」さえある。建設から約半世紀。東京タワーの何が多くの人を引きつけるのだろうか。(アサヒ・コム編集部)
06年度、東京タワーの来場者数は13年ぶりに300万人を突破し、330万人に達した。 運営する「日本電波塔株式会社」によれば、05年度は270万人で、2割の急増になる。02年度には展望台を改装し、午後8時までだった営業時間を午後10時に延ばした。一昨年公開されヒットした映画「ALWAYS 3丁目の夕日」には、建設が進む東京タワーが高度成長期の象徴として登場。こうした「昭和ブーム」も手伝って、来場者増に拍車がかかった。 かつて東京タワーは、修学旅行など団体客が訪れるスポットという印象があったが、今は訪れる人の7割が一般で、それも首都圏がほとんどという。 同社営業企画室の沢田健さんは「会社帰りに夜景を見に来る人が増えている」という。水、木曜日の夜にはライブ演奏もある。タワーとしても、大人の企画に力を入れている。 東京タワーのホームページでは「ライトダウン伝説」が紹介されている。 「午前0時ちょうどに消灯される、東京タワーのライトアップが消える瞬間を一緒に見つめたカップルは永遠の幸せを手に入れる」 その時間近くには、周りにカップルが集まり、焼き芋屋まで出る。人気マンガで取り上げられたことで、「伝説」が広まったらしい。 ところが、実はかつて、いつまでも照明が消えない日があった。 東京タワーはそもそもは電波塔。放送休止中の夜間に、アンテナなどの工事を行うことが多い。工事がある日は、ずっと照明がついたままだった。「昨日は消えなかったがどうしたんだ」。そんな問い合わせが多かったため、今年の2月中旬から、工事があっても午前0時にいったん照明を落とし、午前0時半に再点灯するように変えた。 この人気を受けて、6月には、このライトダウン機能がついた500分の1スケールの精巧なミニチュアモデルも発売される予定だ。 東京タワーに寄せる思いは人それぞれだ。同タワーのホームページにある掲示板には、「疲れた時、家に帰った時、夜見ると癒やされる」などの書き込みがよくある。沢田さんは「東京タワーに思いをもってくれる人が多い。みなさんの琴線に触れることが大事なんだなと思う」という。 この東京タワーに代わる電波塔として、新タワーを東京都墨田区に建設する構想が進んでいる。そうなれば、東京タワーはどうなってしまうのだろう。沢田さんは「よく聞かれるが、答えようがない。デジタル波も出している今のタワーで機能としては問題ないんですが」と言葉少なだった。
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