パブリカ、初代カローラ 60年代の愛車ずらり16台2007年09月07日 庶民の車と言われた排気量700ccのパブリカ、初代カローラ、丸目のクラウン……。1960年代の車十数台が山梨県南アルプス市上今諏訪の住宅街に並んでいる。いずれも伊藤喜八郎さん(73)が一度は生活の足として使ったものばかり。「まだ乗れる」「捨てるのは、もったいない」。車への愛情が高じてしまった結果なのだという。
伊藤さんが所有しているのは計16台。62年式のコロナに63年式パブリカ、68年式クラウンとトヨタ車で15台を占める。 うち64年式のコロナは今、生活の足として使っている。15年前に3万円で自動車解体業者から引き取り、伊藤さんが自ら整備した。すでに走行距離は33万キロを超えるが、目立った故障もない。アクセルを踏み込むとグッと加速。車内も静かで、ハンドルを握る伊藤さんもつい表情が緩んでしまう。 食品会社のサラリーマンで「金持ちでもない普通」という伊藤さんが車の収集を始めたのは約30年前。当時の「大量消費、大量廃棄」という時代にあって、まだ乗れるのに、新車へ乗り換えることをもったいないと思うようになっていた。 最初の車は解体業者から購入した66年式のカローラ。車の構造が簡単で、自分でも修理や点検ができるということも魅力に感じた。以後は車を廃棄したいという知人から次々と引き取った。半年から1年ほどの間だが、一台一台、車検を通して乗っていた。90年ごろには最大50台に膨れあがったが、現在の家に引っ越す際、駐車場の都合で、泣く泣く手放したという。 16台もの古い車を持っていることについて、伊藤さんは「一度、整備して運転できるようにすれば、維持費は今の車と変わらない」と言う。もちろん50台も抱えていた時は部品代や駐車場代などで、「ボーナスがなくなった」という。妻勝代さん(66)は「今は台数も減りましたし、道楽なので仕方ないですね」と理解を示す。 古い車への人気はじょじょに高まり、数年ほど前から、伊藤さんを訪ねて来る人が増えた。「譲ってほしい」と頼まれることも多い。断ってはいるが、車については自ら整備をして、維持に手間ひまをかけて大事に使うよう勧めている。それが車への礼儀だと考えているからだ。そんな伊藤さんは愛車を前に繰り返す。 「これからもずっと大切にしていくよ」 PR情報この記事の関連情報コミミ口コミ
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