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幻の雑誌?「酒とつまみ」、もうすぐ創刊10号

2007年09月25日

 お酒にまつわる武勇伝、失敗談などを集めた雑誌「酒とつまみ」が、創刊から5年で、間もなく第10号を迎える。500部でスタートしたミニコミ誌は口コミで広まり、10号は1万部を発行する予定だ。不定期発行のため、時おり「廃刊になったのでは」との声が聞こえるような不思議な雑誌だ。(アサヒ・コム編集部)

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「酒とつまみ」最新刊の9号(右)と、バックナンバー発売中の8号

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大竹聡編集長と「酔客万来」「中央線で行く東京横断ホッピーマラソン」の単行本

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創刊号から第9号までの「酒とつまみ」

 編集長の大竹聡さんが趣味で始めた雑誌だ。A5判で、80ページ。定価は税込み400円。

 フリーライターで、編集企画事務所の代表でもある大竹さんと机を並べるフリーの編集者、デザイナー、カメラマンたちに、おもしろい雑誌をつくろうと声をかけ、「酒とつまみ編集部」ができた。みんな他の仕事を抱えながら、ボランティアで取材、編集、営業を始めた。

 登場するゲストは豪華な顔ぶれだ。

 02年10月発行の創刊号は、今は亡き作家の中島らもさん。編集部員らが、らもさんと酒を飲んだ席でのおかしな話を収録している。2号は競馬評論家の井崎脩五郎さん、3号はプロレスラーの蝶野正洋さんが登場。その後は、漫画家のみうらじゅんさん、フォーク歌手の高田渡さん、作家の重松清さん、フォーク歌手のなぎら健壱さん、映画監督の井筒和幸さん、タレントの松尾貴史さんと続く。

 「一緒に飲んでみたい人に手紙を書いてお願いする。らもさんは、本の形も何もない時に手紙1本で出て頂いた」と大竹さん。

 創刊号から4号まで続いた「中央線で行く東京横断ホッピーマラソン」の企画も当たった。麦芽を使ったビール味の飲料水、ホッピーは、ビールの代用として飲まれる東京の下町の味だが、置いてある店が限られる。東京駅から高尾駅までのすべての駅で下車し、店を探してホッピーを飲み歩いた。

 大竹さんは「お店紹介のようなきれいな雑誌ならほかにある。飲み過ぎて山手線を2周したというような、みんなが持っているネタを、酒を飲みながら話し、それを紙面にしているから楽しい」と話す。

 創刊号を書店や飲み屋に置いてもらうと好評で、2000部まで増刷した。3号は4000部、4号から5000部、8、9号は8000部と部数が伸び、10号は1万部の大台に。今では全国の書店で注文できる。

 当初は年4回発行の季刊を目指していたが、編集作業の遅れなどで年2回のペースに。発行間隔が9カ月あいたときには、書店から「廃刊になったと思った」と言われたこともあるという。

 編集作業中の10号は、10月か11月には発行できそうという。

 創刊号から7号までのバックナンバーは売り切れているが、二つの企画は単行本になっている。創刊号から5号までのゲストトークをまとめた「酔客万来 集団的押し掛けインタビュー」(酒とつまみ編集部編、1600円)と、「中央線で行く東京横断ホッピーマラソン」(大竹聡著、1400円)。

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