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パイプ、「大人の時間」と人気

2007年09月20日

 わずか3グラムのたばこをパイプに詰めて、喫煙時間の長さを競う「全日本パイプスモーキング選手権大会」が、青森市内のホテルで開かれた。愛煙家約140人の中で、114分6秒間も煙をくゆらせ続けて初優勝したのが、東京都練馬区在住の千田彰さん(56)。路上喫煙の禁止、禁煙タクシーの導入など、とかく肩身が狭くなる愛煙家だが、マナーを守りながら「大人の時間」を1人で楽しめるパイプが、団塊世代を中心に人気を呼んでいる。

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青森市で開かれた全日本パイプスモーキング選手権大会(小野田麻里さん提供)

 大会には、北海道から沖縄まで全国31のパイプクラブのメンバーが毎年集まる。今年で34回目。

 ルールは簡単。会場で支給されるパイプに、紙巻きたばこ3本分にあたる3グラムの草を詰め、「3、2、1」のかけ声とゴングの音を合図に、時間をかけて吸う。

 パイプたばこには助燃剤が入っていないので、空気の流れが止まると、火種は消える。紙巻きたばこのように肺で吸うのではなく、口内で吸ったり吹いたりして、香りなどを楽しむ。長く吸うには、火種を燃やし過ぎないよう調節するのがコツだ。

 草の詰め方もコツの一つ。競技開始前の5分間、タンパーと呼ばれる詰め込み棒で固めに詰める。ただし、固すぎると空気が流れず消えやすい。競技中も、タンパーで固さを調節する。

 千田さんがパイプを始めたのは28歳の時。父のプレゼントを買いにたばこセンターへ行き、店長の紹介で試してみた。

 「香りの良さに魅せられた」と千田さん。草の種類や産地、ブレンドの仕方、ブランデーなどの香り付けで、幅広い味と香りが楽しめる。「紙巻きたばこが手軽であっさりしたお茶漬けならば、パイプたばこはこってりしたイタリア料理や中華料理のようです」と違いを説明してくれた。

 香りには好き嫌いもあるため、犬の散歩の時に喫煙が許されている公園でもっぱら楽しむ。国家公務員の千田さんは、仕事の日は朝と昼休み、そして夜の3回ほど、休日は5回ほど紫煙をくゆらす。

 「単身赴任もしましたが、仕事や世間のことも忘れられて、かなり癒やされました」。静かに煙を眺めていると、色々なアイデアもわいてくるという。「リタイアしたら、世界大会に遠征するのが夢です」と話す。

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