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「トキワ荘」、模型とトークでしのぶ

2007年09月27日

 マンガ家藤子不二雄(A)さんと「ラーメンの小池さん」のモデルであるアニメーター鈴木伸一さんのトークショーが、杉並アニメーションミュージアムで開かれた。赤塚不二夫さんらと共に過ごしたトキワ荘の日々などを振り返った。(アサヒ・コム編集部)

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入館者を出迎える金色のパパ像

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トキワ荘の階段の上で、出前のラーメンを迎える若き日の鈴木伸一館長(上)。「待ってたよぉ!」と声が聞こえそうだ

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見事な仕上がりのトキワ荘の模型。玄関を出る人形は、銭湯へ行く藤子不二雄(A)さん(左)と寺田ヒロオさん

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風呂の代わりにと共同炊事場の流しで水浴びする赤塚不二夫さん(手前左)と石ノ森章太郎さん(同右)。水野英子さん(奥)もびっくり

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ほぼ半世紀前のことになったトキワ荘時代を語る藤子不二雄(A)さん

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鈴木伸一館長。アニメーション作家としても活躍している

 東京・荻窪の同館では11月25日まで「赤塚不二夫と愉快な仲間たち これでいいのだニャロメ!展」が開かれている。「天才バカボン」「もーれつア太郎」の原画、当時の連載雑誌、マンガ家が集った伝説のアパート「トキワ荘」の模型などが展示されている。

 展覧会のイベントとしてこのほど開かれたトークショーでは、同館館長でもある鈴木さんが藤子さんの聞き役に回った。

 「鈴木氏はとにかくラーメンが好きだった。何でか知らないけど、インスタントラーメンのタレを裸電球であっためていたこともあったよね」

 同館にあるトキワ荘の模型には、出前のラーメンを待ちわびて階段の上に出てくる鈴木さんの人形が置かれている。

 「もっと髪の毛があってチリチリしていた」当時の鈴木さんをモデルに、「オバケのQ太郎」の名脇役が生まれた。

 「オバQが犬を怖がってどこかの部屋に飛び込むと、そこにいるのはラーメンを食べている小池さん。ただラーメン食ってるだけなのにやけに人気で、『ラーメンの小池さん』が定着しちゃった」

 マンガ家たちはトキワ荘の2階で暮らしていたが、鈴木さんが「不思議なことに、1階に入ったことがない」ともらすと、藤子不二雄(A)さんも「僕も、6年暮らして一度もなかった」。

 赤塚さんについては「売れなくて、初めは石森氏(石ノ森章太郎さん)のアシスタントみたいなことをしてたよね。夜、炊事場に行ったら赤塚氏がいて『石森氏の夜食つくってる』と言うから、『女房みたいだな』ってからかったり」。

 芽が出ない赤塚さんから「マンガをあきらめ、キャバレーの住み込みの店員になる」と打ち明けられたこともあった。「テラさん(寺田ヒロオさん)が、10カ月は暮らしていけるくらいのお金を貸してあげて、それで何とか頑張れた。後になって赤塚氏は『あのときテラさんがお金を貸してくれなかったら、マンガ家になれなかった。今頃はキャバレー王になっていた』って話したけど、それも意外に向いていたかもね」

 2人の話が弾み、会場は笑いに包まれた。藤子さんがしみじみ言った。「何年たっても、トキワ荘の仲間と会って話すと青春に戻る。いい仲間を持ったと思います」

 同館は月曜休館(月曜が祝日の場合は翌日)。入館は無料。

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