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信州ブランドのコンビニ登場

2007年10月02日

 信州ブランドをコンビニが「買った」――。長野県とコンビニ大手ローソン(本社・東京)が、特産品販売や観光振興などで連携する包括協定を結んだ。特徴ある食材や商品など「信州ブランド」を広めたい県と、地域密着型の店舗展開で他社との差別化を図りたいローソンの思惑が一致した格好だ。全国に広がるコンビニのネットワークは、「知名度が低い」と言われる信州ブランドの現状を変えられるか。

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長野市内の店舗を視察した村井知事(左)。弁当類のコーナーでは、新浪社長が熱心に「信州フェア」関連商品の魅力を話していた=長野市内で

 ローソンの新浪剛史社長がこのほど同県庁を訪れ、村井仁知事と協定書に調印した。県が類似の協定をコンビニと結ぶのは初めて。同社としては12県目だという。

   ■目玉はサーモン

 全国のローソンのうち、大消費地である愛知県を含む中部9県の1136店(県内141店)ではすでに、9月18日から10月中旬ごろまで「信州フェア」を開催中。県内メーカーが製造した特産品や、オリジナルの弁当、パンといった県関連の商品計34品を販売している。

 コンビニと言えばやはり弁当類。「選挙中にメシを食うのはコンビニの握り飯や弁当。極めて親しみがある」と村井知事。中信の名物「山賊揚げ」の弁当や、県産キノコを使ったパスタ、サラダなど、ローソンが独自に開発した弁当類が34品の半数近くを占める。

 その中でも目玉は、信州サーモンを使った押しずし(税込み580円)だ。協定調印後の記者会見で新浪社長は「海なし県」のサーモンについて、「(消費者にとって)驚きがある」と市場価値を評価し、「食が進む色のうえ、臭みもなくあっさりしている」と味にも太鼓判を押した。

 信州サーモンは、ニジマスとヨーロッパ原産のブラウントラウトを、バイオテクノロジーを使って交配させた魚で、県水産試験場(安曇野市)が約10年かけて開発した。05年秋ごろから市場に出始め、県内では約230のレストランなどで扱っている。

   ■課題は量と値段

 ただ、課題は流通量と値段だ。

 生産に特殊な技術を使うことから、同試験場が一括して稚魚まで育てる。その後、約30の養魚場で重さ2キロほどの成魚となり、市場に出回るまでに約2年。そのため出荷量は06年113トン、今年は150トンと少なく、スーパーに出回った際の価格は100グラム約500円と比較的高い。値崩れなどを警戒する同県は「市場の様子を見守りたい」と大量生産に慎重だ。

   ■広範な店舗魅力

 庶民の口にはまだ入りづらい信州サーモンなだけに、広範な店舗網を持つコンビニとの提携は県にとって魅力。村井知事は「信州サーモンの評判が良くても、県民が召し上がるチャンスがなかった。ローソンであれば手に入る」と期待する。

 同県とローソンの提携はこのほかにも、環境保全や地域の安全確保、子どもや青少年の育成支援、地域活性化など計7項目にのぼる。店舗への観光ポスターの掲示や、長野市、松本市のローソン直営2店舗での若者の就業体験などの実施がすでに決まっている。

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