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佐渡の刺し子の仕事着、英国へ キルトと共通性

2007年10月06日

 継ぎがすりきれ、ぼろきれのようになった刺し子の仕事着。新潟県佐渡市の相川郷土博物館の所蔵品が、09年1月に英国ヨーク市のヨーク美術館へ行く。島を訪れた英国人アーティストの目に留まり、島の生活史を証言する作品として美術展に出展されることが決まった。

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柳平則子館長と出展候補の仕事着

 美術展を準備しているのは、英在住の女性アーティスト、ミシェル・ウォーカーさん(60)。布を再利用する刺し子の歴史に、英国のキルトとの共通性を感じ、日本各地の刺し子を調べて回ったという。

 04年9月、東京の英国大使館から、相川郷土博物館の柳平則子館長(59)を紹介された。それ以来、年2回ほど佐渡に通い続けた。

 同館には、明治時代からの刺し子の仕事着100点以上が所蔵されている。島民の提供品だ。背中の色が抜けた仕事着は、「働くための衣装」として存在感を発揮。継ぎに手ぬぐいを使ったものもある。ウォーカーさんは「よその土地では優雅な衣装になっているが、佐渡では生活を映し出す」と感心する。

 趣向をこらした模様は少なく、縦横に縫い続けたものが多い。柳平館長は「佐渡の刺し子はあまりにシンプル。それでも補修に補修を重ねて農作業に着て、最後まで使ってきた」と説く。

 その所蔵品と共に、島を拠点に活動している和太鼓集団「鼓童」のスタッフ、大井キヨ子さん(50)の作品も英国で展示される。色落ちして公演では使えなくなった衣装に、一針一針刺した作品だ。「人が手を加えて、布の命をつなぎとめ、生活が温かく豊かになる」と大井さん。

 ウォーカーさんは「英国では刺し子は趣味の手芸と思われがちだが、美術展を通じて刺し子を育んだ社会への理解を広めたい」と話す。柳平館長も「よく働いてきた日本の布たちを見てもらいたい」と、期待を寄せている。

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