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赤い丸型ポストでまちおこし

2007年11月09日

 今ではほとんど見かけなくなった赤い丸型ポスト。東京都小平市には現役の丸型ポストがまだ29本ある。都内市区町村では最多だ。郷愁あふれる温かみのある「オブジェ」をまちのシンボルとして活用出来ないか――。そう考えた小平商工会は、まずはその価値を市民に知ってもらおうと10、11日に開く市の産業まつりで、丸型ポストの写真展などのイベントを開く。

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赤い丸型ポストと林健志支店長 

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「このポスト、おなかが横を向いているみたいでしょ」と話す林健志支店長=小平市仲町で

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小平ふるさと村の旧小平小川郵便局舎前に立つ丸ポスト。投函口をふさがれた幻の30本目だ=同市天神町2丁目で

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公団小川団地の入り口。やはり丸型ポスト=同市小川東町2丁目で

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青梅街道沿いの小平小川郵便局前にも丸型ポストが立つ=同市小川町1丁目で

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 丸型ポストを再発見したのは、4月に郵便事業会社小平支店(旧小平郵便局)に赴任した林健志支店長(55)。狛江郵便局長時代に絵手紙発祥の地としてまちおこしを仕掛けた経験を買われ、商工会から「何かアイデアを」と頼まれた。

 市が発行した6年前のガイドブックに「小平は丸型ポストが多い」という企画記事を発見。改めて調べたところ、昨年4月現在で、都内にある9146本のポストのうち丸型は254本。小平市には29本あり、都内市区町村では、2番目に多いあきる野、府中市の18本を引き離し、ダントツの1位だった。

 林さんはさっそく、丸型ポストをモチーフに写真展や商品開発などのアイデアを進言した。

 市側も乗り気だ。「丸ポストのほんわかした懐かしい感じは、小平のイメージにぴったり。名産のブルーベリーなどに続く、観光の切り札にしたい」と窪田治副市長は期待を寄せる。さっそく、「丸いポストのまち・こだいら」というキャッチフレーズを決め、各課に丸型ポストを活用した来年度事業案の検討を指示。小平商工会でも、ガイドブックの製作やスタンプラリーといったアイデアが出ている。

 丸型ポストは1901(明治34)年に原型ができ、昭和40年代に生産が打ち切られるまでポストの標準型だった。投函(とうかん)口が一つしかなく容量が小さい、集荷効率が悪いなどの理由で大きな角型に置き換えられ、丸型は年々姿を消している。

 小平市で多く残った理由ははっきりしない。林さんは、古くからの特定郵便局長に話を聞くなどして調べたが、積極的に保存する方針があったわけでもなさそうだ。「所有者の希望に沿った結果のようだ。古いものを大事にする、いい意味で保守的な人が小平に多いのかも」と分析する。

 10、11日の産業まつりのイベントは、市民に「丸いポストのまち」を知ってもらうのが目的で、全国の丸ポスト約50点を紹介する写真展や講演会、絵手紙教室などを予定している。展示される市内の丸型ポスト全29本の写真は、林さんが、集配課の職員の案内で1日がかりで市内を回って撮影した。

 産業まつりは、同市学園東町1丁目の市福祉会館で。問い合わせは小平商工会(042・344・2311)へ。

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