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冬眠のクマ、今年は観察窓から覗けそう

2007年11月20日

 東京の上野動物園が昨冬から取り組んでいるニホンツキノワグマの人工冬眠の展示で、新たに今冬、入場者がじかに冬眠中の様子をのぞける観察窓が設置される。昨冬は暗視カメラの映像での公開だった。クマに刺激を与えないような工夫や見学者をどう制限するかといった課題もあるが、同園では「動物園では実際に見てもらうのが一番」と試行錯誤しながらの公開準備が進んでいる。

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今年も冬眠に入るクー

 同園の3頭のツキノワグマのうち、昨冬に続いて雌のクー(推定2歳9カ月)が冬眠する。10月中旬からエサの量が通常の1.5倍に増え、同月11日で57.6キロあった体重は今月12日には63.6キロに。全身が丸々としてきた。

 クマの冬眠実験は、昨冬が国内初の成功例だ。小宮輝之園長以下、飼育担当者ら9人が「ツキノワグマ冬眠チャレンジ・チーム」(愛称チーム・くうねる)を結成。飼育舎内の一室を大型の冷却機で5度前後まで冷やし、クーの睡眠を誘導。昨年12月18日〜今年3月17日の3カ月間に冬眠状態になり、C字形に丸まって眠る姿が通路側のモニターに映し出された。

 実験中、通路に面した冬眠ブースの防音ガラスは、板で囲われていて外から完全に遮断されている。今年の計画では、板に4カ所の直径3センチの穴を開けて、ふたも設置。観察時にだけふたを上げてのぞいてもらう。

 薄暗い環境を維持するため、周囲にカーテンやついたてを設置するが、見学者が殺到すると結局は眠りを妨げてしまう懸念もある。同園側は「少しずつ様子を見ながら、見学するペースを考えたい」(寺田光宏・東園飼育展示係長)という。

 チーム・くうねるの目標は、自然状態と同じような環境を提供し、繁殖させることにある。ヤマネなどの小動物では冬眠させた方が繁殖しやすいとの観察例があり、ツキノワグマでも実証するのが狙いだ。

 クーのお相手と目される雄のソウはクーより1歳若く、再来年以降に繁殖可能となる。その時までに冬眠のメカニズムを知る基礎データをいかに多く集めるかも今冬の課題だ。

 冬眠中の心拍数や体温の計測にも取り組むほか、新たに冬眠スペースの床に体重計を設置。冬眠明けまで日々変わる体重を見学者通路のパネルで表示することも検討している。

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