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JR中央線の高架への雨水で水力発電 市民の手作り

2007年11月27日

 雨水を地下に浸透させるなど水循環の保全に積極的な東京都小金井市で、雨水を使って発電してJR中央線の高架下に照明をつける社会実験に、市内のNPO法人が取り組む。環境問題への関心を高めるほか、小さな電力でも様々なことができることを示し、まちづくりにつながる人の輪を作っていこうという提案だ。23日、手作りした発電装置が市民に初めて披露された。

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手作り水車で発電する装置=小金井市本町5丁目で

 取り組んでいるのは、NPO法人「グリーンネックレス」。中央線沿線で自然や生活環境を考えたまちづくり活動をしている。雨水の利活用や水循環を市民らと一緒に学ぶ「雨の学校」も、沿線の大学を巡って開いている。

 今回の「雨水発電」は、これまでのそうした取り組みをさらに進めるもの。市民に身近な中央線の高架を試験場所にすれば、環境問題やまちづくりへの関心が高まると考えた。

 提案は、市内の商工会主催のビジネスコンテストで優秀賞を得たほか、内閣府の全国都市再生モデル調査のひとつにも選ばれている。JRとも折衝し、実際に高架を使った社会実験は来年2月半ばから始める予定だ。

 雨水は高架上に降った雨をといで集め、いったん高所に設置する「ます」にためる。そこからホースで水を約10メートル下に落とし、発電のための水車を回す仕組みだ。

 シンボルの発電装置はNPOのメンバーが市内の商工会や自転車店などを回って、知恵と材料を集めた。発電機は自転車用のものを活用し、回転部分に水を受けるためのスプーンの「羽」をつけた。1時間あたり30〜50ワットを生み出す設計という。電気は蓄電器を通して、発光ダイオードを使った「面状発光体」を光らせる。3ワットで発光するという。

 この日は、商工会や商店街などとの協力について意見を交わしたあと、試作した発電装置を市内の公園に持ち出して水道の水を流すと、水しぶきをあげて勢いよく水車が回り、発光ダイオード付きのパネルが光った。

 メンバーのひとりで、雨水を利用した冷房システムの家などの設計を手がけている1級建築士の黒岩哲彦さんは、「試作の途中で市内のいろんな人たちが協力してくれた。小さな電力でも、きちんとできることを示せば人の輪ができる。それをまちづくりにつなげていきたい」と話していた。

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