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ツシマヤマネコ、富山でも

2007年12月05日

 国の天然記念物で、絶滅が心配なツシマヤマネコ。その繁殖のための飼育が、富山市ファミリーパークに任されることになった。飼育拠点である福岡市動物園以外での飼育は全国で3例目。日本の動物の種の保存をめざす、同パークの取り組みが認められた。当分は飼育に専念、一般公開は来春以降としたい考えだ。

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メスのツシマヤマネコ=富山市古沢で

 ツシマヤマネコ2匹が富山に到着したのは11月初め。3歳の雄と7歳の雌で、ともに福岡市動物園で生まれた。富山の環境にも慣れてきて、11月29日に初めて報道関係者に公開された。

 ツシマヤマネコは従来、長崎県の対馬野生生物保護センターと福岡市動物園の2カ所のみで飼育・繁殖されてきた。だが2カ所だけで飼育を続けると、伝染病や災害時のリスクが高まるため、06年から他の園に分散する飼育を始めた。今回は井の頭自然文化園(東京)と、よこはま動物園ズーラシアに続いて、3例目の「分散飼育」だ。

 同パークは10年以上も前から、ツシマヤマネコの飼育を熱望してきた。「日本の動物を飼育展示し、種の保存をめざす」が同パークの開園以来のコンセプトだからだ。

 ニホンカモシカ、タンチョウ、ニホンコウノトリ……。同パークは、国の天然記念物や絶滅危惧(き・ぐ)種の動物の飼育で実績を重ねた。ツシマヤマネコ受け入れをめざし、04年からは同じベンガルヤマネコの亜種とされるアムールヤマネコ3匹を井の頭から迎え、飼育にあたった。こうした姿勢が評価され、「飼育技術があり、事業へ参加したいという意思がある」として、環境省から2匹の飼育が認められた。

 飼育の最大の目的は、あくまでも繁殖。当分は非公開で飼育を続け、環境省などの計画に合わせて繁殖に取り組む。だが、血縁などの事情で繁殖計画に参加しなくなった個体は、一般公開することもできる。

 「ツシマヤマネコは、人とのかかわりを通していま絶滅の危機にある。そのことを多くの人に伝え、どうしたらいいのかを考えてもらうきっかけにしたい」と同パークの小杉潤・動物課長代理。全国の繁殖計画やツシマヤマネコの体調にもよるが、来春の一般公開を目指したいという。

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