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コミミ口コミ鉄道

あなたも、電気機関車を運転できます

2008年01月01日

 群馬県・安中市にある鉄道テーマパーク「碓氷峠鉄道文化むら」で、本物の電気機関車を運転した。講習を受け、修了試験も突破して、800メートルを30分かけて走らせた体験を紹介する。(アサヒ・コム編集部)〈写真特集 その1その2その3

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実際の運転台

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銀色に輝くマスコンハンドル

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ずしりと重いブレーキハンドル

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今はここまでしか行けない

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実物の運転台内は非常に狭い

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実技講習をしてくれた佐藤指導員とEF63・11号機

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講習のテキストと修了者がもらえる帽子。国鉄時代の機関士帽と同じものだ

 JR信越線・横川〜軽井沢間が97年、北陸新幹線の開通とともに廃止され、横川駅隣接の横川運転区跡地に99年4月、「文化むら」はオープンした。園内には、おなじみの蒸気機関車D51をはじめ、横川〜軽井沢間の急斜面をアプト式という方法で運行していた電気機関車のED42や、特急列車用の高性能電気機関車EF60・501号機が保存展示されている。ほかにも首都圏近郊の非電化区間の輸送を担っていたキハ20や35などの一般気動車、荷物気動車のキニ58や食堂車や寝台車、工事用のクレーン車両などがあり、その数合計約30両。

 運転体験は18歳以上(高校生を除く)なら誰でもできるが、「文化むら」で行われているほぼ一日がかりの運転体験講習を受け、修了試験に合格する必要がある。受講当日は運転できないため、多くの人が講習翌日に運転体験の予約をする、という。

 午前10時に講義が始まり、試験終了は午後4時の予定だ。講義は、午前中に座学2コマで約1時間30分。午後はビデオ講義30分の後、停車している電気機関車の運転台に移動して、運転予備講習が2時間ある。そして最後が試験だ。

 最初の講義は、「横川〜軽井沢間の歴史について」。2コマ目は「EF63形機関車の概要および走る仕組み」。「本来なら1年半〜2年くらいの訓練期間を経て初めて運転できる。1時間程度の講義で理解するのは無理な話。楽しく乗ってもらうために最低必要なところを話すので、そこだけ覚えて欲しい」と講師。

 午後にはいよいよ、知る人ぞ知る「峠のシェルパ」EF63(通称ロクサン)に実際乗り込んでの講習になる。その前に、本来は運転実技のビデオ講習があるのだが、人数の関係で私の班は、先にロクサンに乗り込んだ。

 受講生全員が交代で運転台につき、操作を習った。各種機関の点検や運転操作は、座学と実際にやってみるのとは大違いだ。指導員が丁寧に教えてくれるが、手順を追うのに精いっぱいで、ほとんど覚えられないままに講義時間はあっという間に終わった。手順を覚えようとする受講生に対して指導員から「手順ではなくて、仕組みを理解して」と助言があった。機関の仕組みなどが分かれば、おのずと手順も覚えられるそうだ。

 修了試験は、設問10問で100点満点、合格点は60点以上だ。全員が無事、一度で合格した。万一、不合格でも、合格するまで追試をしてくれるらしい。

 翌日、体験乗車したロクサンは63年製造の11号機。運転台中央後方にある配電盤の電源スイッチを入れ、電圧計の針が適正範囲を指しているのを確認。運転台右前方にあるパンタドラムスイッチを「全上げ」位置にまわすと、車体前後にある2機のパンタグラフが音をたてて架線に向けて上がる。運転台から身を乗り出し、パンタグラフと架線がきちんと接触しているのを確認して「パンタグラフよし」と大きな声で復唱する。静かだったロクサンは、架線から電気を取り込んで、うなり声を上げ始める。

 空ノッチ、通電、ブレーキなどのテストをする。手順は覚えていたはずなのに、運転台につくと頭が真っ白になってしまい、結局、指導員に一つ一つ教えてもらいながら作業を進めた。

 指導員の合図で発車。右手で車のアクセルにあたるマスコンハンドルのノッチ(目盛り)をゆっくりと一つ進めると、108トンの車体がゆっくり動き出す。そのままノッチを6まで進めると徐々に加速、10キロ〜15キロくらいのスピードが出てきたところで、眼前にポイントが近づいてきた。ポイント通過は10キロが制限速度だ。指導員の合図にあわせて徐々にノッチを下げ、ポイントを通過したら、もうすぐ停止位置だ。今度も合図にあわせてノッチを下げ、最後にブレーキを操作して停車。帰りの手順もほぼ同じだった。

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 関連する写真特集を3本用意しました。じっくりご堪能ください。

1〈EF63体験運転体験・講習受講しました

2〈「碓氷峠鉄道文化むら」に行ってみた

3〈「碓氷峠鉄道文化むら」屋外展示車両あれこれ

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