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日本人で初めてグーグル「記念ロゴ」を描いた社員

2008年04月03日

 検索エンジン「グーグル」の日本向けサイトのロゴが3月26日、ちょうど50年前の同じ日に誕生した計算機を題材にしたものに1日だけ変わった。グーグルではこれまで多数の「記念ロゴ」が作られてきたが、今回は日本人が初めて描いた。(アサヒ・コム編集部)

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日本の国産計算機を取り上げた記念ロゴ。3月26日に採用された

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今回のロゴを書いた川島優志さん(左)と、記念ロゴの多くをてがけるデニス・ホワンさん=東京・渋谷のグーグルジャパンで

 グーグルは、クリスマス、オリンピックなどの催事や、著名な発明家や画家の誕生日などに、特別な「記念ロゴ」を採用している。それらのほとんどを描いているのが、グーグル米国本社のウェブマスター、デニス・ホワンさん(30)だ(本文最後にインタビュー)。

 ホワンさんはこれまで、日本の七夕や、ペルシャの正月など、グーグルが進出している国限定のロゴも多く描いてきたが、今回は別の誰かに任せてみることになったという。

 白羽の矢が立ったのが、日本法人「グーグルジャパン」のウェブマスター、川島優志さん(31)。同じウェブマスター職として仕事のやりとりをする中で、ホワンさんは川島さんの芸術的才能を確信したという。

 グーグルジャパンが国内のスタッフに題材を募集した結果、1958年3月26日に東京大学の研究所で誕生した国産パラメトロン計算機「PC―1」が選ばれた。

 当時は計算機の黎明期で、真空管を利用した「原始的な計算機」がいくつも登場していた。真空管そのものが高価で、東大の大学院生は真空管よりも安価なパラメトロンという素子を発明、この大学院生のいた研究室がPC―1を完成させた。

 川島さんは、過去の資料や写真を探して構想を練り、独特の回路図や、何十本ものケーブルなどを表現したロゴを描き上げた。これを見たホワンさんは「完璧(かんぺき)だ」と納得。「色もカラフルだったし、何より題材の持つ革新性を見事に表現している」と評価する。

 川島さんは、「グーグルでは初めてとなる米国外社員の手によるロゴを担当できたのは、とても誇りに思っています。しかも、題材が日本独自の技術で出来上がった計算機だったこともうれしい。これからグーグルでも日本独自のものが増えていくでしょうが、それにかかわっていきたい」と話している。

     ◇

 これまでグーグルの記念ロゴを長く手がけてきた、デニス・ホワンさんに話を聞いた。

――今回、他の人に任せようと思ったきっかけは?

 グーグルは、世界の様々なマーケットに進出している。そのマーケットのユーザーに特化したロゴをつくりだすというのは、大事なことだ。ロゴを変えると、たくさんの反応が寄せられる。ロゴの数は、多ければ多いほどいいんだ。今回、日本だけに向けたロゴということで、マサ(川島さん)にやってもらうという話になった。昨年、アメリカでマサと一緒に仕事をしていて、すぐに彼の才能に気がついた。特に彼は、グーグルの文化をとても理解していた。説明なんて何もいらなかったんだ。

――題材については?

 電子計算機の黎明期に真空管に代わる物質を見つけて、新しい計算機をつくり出した。それは、とても革新的なことだ。グーグルは、コンピューターを利用した企業であり、その中で革新的でありたいと思っている。とてもいい題材だと思ったよ。

――ユーザーの反応は?

 ネットのコンテンツを検索して、見つけ出すというのはとても面白いことなんだ。「パラメトロン計算機」というのはどういうものかを検索してみると、コンピューターのテクノロジーの歴史を学ぶことになる。記念ロゴを見た人のうちいくらかが、そういうことをしてくれたら、素晴らしい。それにしても、この題材は本当にいい。Geeky(コンピューターおたく的)だね。

――記念ロゴを多く手がけてきましたが、描くには時間がかかる?

 描くことそのものは、時には5分ぐらいでできることもある。そうじゃなくて一番時間がかかるのは、その奥にある文化を学ぶことなんだ。それこそ何日もかけるんだよ。それと一番面白かったのが、「端午の節句」。こいのぼりの話とそのいわれを聞いて、ぜひ描こうと。我が社には自分の20%の時間は、自分の好きなプロジェクトに費やして良いことになっていて、それを使って始めたことなんだけどね。

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