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4カ国語対応労組 非正規労働の外国人救う

2008年04月08日

 ワーキングプアや格差が大きな社会問題になるなか、そうしたテーマに先がけ的に取り組んできた労組がある。国内の外国人労働者を支援する「神奈川シティユニオン」だ。非正規雇用問題を手がけ20年以上。その蓄積は今日の雇用や働く場をめぐる問題を考えるヒントになりそうだ。(アサヒ・コム編集部)

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外国人労働者が集まってくる事務所

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労働相談に乗る村山敏執行委員長

 JR川崎駅近くの雑居ビルにある事務所は数カ国語が飛び交い、電話がひっきりなしに鳴る。現在は4カ国語の通訳を配置。劣悪な労働環境に置かれている外国人からの相談に、日々、対応している。

 「南風ユニオンと呼んでいるんです」。組合を1984年に設立した村山敏執行委員長は、そう笑う。北風の厳しさではなく、南風のような温かさ。それが大事だという。

 組合員の多くは、コンビニ弁当や、自動車部品の加工工場で働く。ブラジルなどラテンアメリカから来日した人が多い。同労組では、スペイン語、タガログ語、英語などの通訳が労働相談に乗る。

 相談内容で多いのは、人件費削減のための不当解雇や、雇用保険の未加入など。違反が放置されている場合は、団体交渉、ワンデーアクションと呼ばれる抗議行動も活発にする。

 3月にあった抗議行動では、東京都の大手コンビニチェーンの本社前に組合員ら約100人が集合。ペルーやブラジルなどから来た労働者が、それぞれの母国語で待遇改善を訴えたという。

 外国人としての自分たちの労働問題はもちろん、アスベストの被害者救済など、組合とつながりのある団体の活動にも参加する。

 村山さんは「なんの集会かわからず参加してくれる人もいるけど、根底には仲間への思いやりの気持ちがある」と話す。

 元々は、村山さんらが個人で加入できる組合として立ち上げたのが始まり。不当解雇された韓国人の支援などを通じ、外国人労働者の問題にかかわるようになった。今は組合員850人中、650人が外国人。ラテンアメリカ出身者が最も多いという。

 現在、日本で問題化しているワーキングプアだが、非正規雇用は外国人労働者にとっては当たり前の形態。賃金差別や長時間の残業問題も深刻だ。日本語に不慣れで、文化や言葉も違う。そんな組合員をまとめるのが「団結ではなく個性の尊重」だ。

 「多少遅刻しても目くじらを立てない。うそをつかない、約束は守るなど、決めているのは最低限のことだけ」という。

 村山さんは「日本とは比較にならないほどの貧困が、いざという時の団結力になっているのでしょう」とみる。ワンデーアクションには、毎回、50人以上が集まるという。

 日本でもワーキングプアの支援団体が増えてきたが、「もっと行動していかないと、社会に伝わらない」と村山さん。「組織としての行動よりも、困っている組合員個人の事情を優先させる。住む場所を無くした人のための一時的なシェルターのような施設を準備しておくことも大事」とアドバイスする。

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