兄弟デュオ、澄んだ歌声 東京・足立2008年04月05日 「母がくれた愛の歌は やさしい心の歌 今度は僕らがこの歌を 大切に歌っていこう」――。兄弟デュオ「Family〜おかだ兄弟〜」が、かつて暮らした足立区で月に1度のコンサートを続けている。音楽好きの家庭に育ち、兄弟で曲作りをする中で気づいた「家族」を大切に思う気持ちを、歌に込める。(相関真樹子)
3月のコンサートの会場は足立区役所のロビー。岡田健太郎さん(31)と和宏さん(30)の兄弟が、童謡「ふるさと」をアカペラで熱唱。続いてオリジナル曲を健太郎さんがキーボード、和宏さんがギターで歌った。 童謡を歌うのは、幅広い世代に聞いてほしいから。昨年6月から始めた定例コンサートには、はんてんを羽織った男性から高校生まで近所の人たちが集まる。最後は両親への思いを歌った「愛の歌」で締めくくる。 滋賀県生まれの2人は、声楽講師の母が弾くピアノの下で遊んで育った。父も音楽が好きで、夕食が終わると全員がピアノのまわりに集まり、「これを弾いて」と母にねだってみんなで歌う家族だった。 童謡の全国コンクールに家族で出場し、賞を取ったこともある。「音楽で家族が強く結びついていた」(健太郎さん)との思いがある。 健太郎さんは東京芸術大に進学、声楽を専攻した。和宏さんも相愛大学(大阪市)で声楽を学んだ。卒業後、いったん滋賀に戻ったが、「音楽をやるなら東京で」と2人そろって上京。家賃が手頃だった足立区のアパートを借りた。 「東京でも近所づきあいがあるんだ」と健太郎さんは驚いたという。アパートの住人たちは部屋での練習を理解してくれた。「ぼくらのCDを買ってくれ、一緒に歌ってくれるのが部屋に聞こえてきた」と和宏さん。 近くを流れる荒川にかかる扇大橋をイメージした「扇橋」という歌も作り、足立区が「第二の故郷」になった。 昨年6月に転居したが、それまで不定期だったコンサートを定例にした。その後、帰郷した和宏さんも月に1度は上京。アパートの向かいのおばちゃんが、今も来てくれるのを楽しみにしている。 「家族の間での痛ましい事件が相次ぐ中で、歌手としてメジャーになることを目指すよりも、兄弟で歌うことで家族の大切さを伝えたい」。2人はそう思っている。 PR情報この記事の関連情報コミミ口コミ
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