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「日本酒塾」好評 工程や文化を受講、蔵泊り込み体験も

2008年04月11日

 「久保田」や「朝日山」などの銘柄で知られる朝日酒造(長岡市朝日)が酒蔵を教室に開催している「日本酒塾」の受講生が延べ100人を超えた。日本酒の正しい知識を学んでもらおうと8年前に開塾。毎年10月から3月にかけて計5日間の授業で、酒造工程や酒文化にかかわる講義を受けたり、蔵に泊まり込んで酒造りを体験したりする。同社は「日本酒ファン拡大のために今後も続けたい」という。(三沢敦)

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麹室で麹をほぐす塾生たち。蔵に泊まり込んで酒造りを学ぶ

 県内トップの生産量を誇る朝日酒造が旧越路町の現在地に誕生したのは1830(天保元)年。朝日神社の境内からこんこんと湧(わ)き出る仕込み水は創業以来、一度も枯れたことがない。地酒ブームの85年に発売された「久保田」は全国的にも有名だ。その朝日酒造が「日本酒塾」をスタートさせたのは00年。アルコール飲料が多様化し、日本酒も「吟醸酒」「純米酒」「生酒」など様々なタイプが店頭に並ぶようになった。

 だが、日本酒の製法や品質など正しい知識を持つ人は少ない。知識を深めて酒を味わってもらうとともに、消費が低迷する日本酒のファンを広げるのが「塾」の狙い。

 カリキュラムの内容は濃い。「日本酒ができるまで」「新潟のコシヒカリと酒造米」「麹(こうじ)」「酒母」「もろみ」「酒造り唄(うた)」など講義数は10。ほかに酒蔵に泊まり込んで杜氏(とうじ)らと一緒に酒を仕込む体験学習や、陶芸工房でのぐい飲みづくりもある。各回ごとにリポートを提出し、最後に「卒論」を発表する。

 第1期から今年3月に修了した第8期まで受講生は延べ115人。職業は、会社員や小学校教諭、大学教授、芸術家、公務員、学生などさまざまだ。年齢も20代から60代まで幅広く、女性が3割を占める。愛飲家ばかりではなく、純粋に酒文化を学びたいという人もいるという。

 「全国各地から参加者がいます。修了後もOB会があり、結びつきは強い」と日本酒塾事務局の小嶋基成さん。そのOB会「千楽(せんらく)の会」では、同社の関連会社「あさひ農研」が契約している田んぼで、希望者が酒米づくりに取り組んでいる。いわば「課外授業」だ。

 「日本酒の種類や温度、料理の相性を知り、楽しみ方の幅が広がった」「酒造りを通じて環境保護の大切さを知った」などOBたちの声が、このほど創刊した会報誌「千楽」に寄せられている。

 同社広報部長で塾長の松井進一さんは「彼らが様々な場所で知識をもとに日本酒の魅力を語ってもらうことが、日本酒ファンを増やし、ひいては消費拡大につながる」と期待する。

 朝日酒造では今年10月から始まる第9期日本酒塾の塾生を募集している。対象は20歳以上で、定員は20人。入塾費は資料代などを含め3万円。問い合わせは、事務局(0258・92・3181)へ。

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