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ルチン80倍のダッタンソバ 新3品種を登録

2008年05月07日

 信州大農学部と宮田村の製造業タカノは、ダッタンソバの新品種3種類を共同で品種登録した。ダッタンソバは動脈硬化を抑えるとされるルチンを普通のソバの80倍ほど含む。多収量で、中山間地での栽培に向き、獣害にも強い。消費者の健康志向の追い風もあり、伊那市は荒廃した農山村の立て直しに期待し、7月にも試験栽培を始めたい考えだ。(田中洋一)

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粉を比べると、ダッタンソバ(右)は普通のソバよりも黄色っぽい

 信大農学部は約300のダッタンソバの地方在来品種をそろえている。その日本一と誇る品種の中から今回3品種を選抜し、タカノと共同登録した。登録により、信大とタカノはその品種を独占的に利用する権利を得る。井上直人教授(作物学)によると、3品種の適地は標高400〜1000メートル。伊那市長谷、高遠地区での栽培に向くという。

 ダッタンソバは苦みがあり、江戸時代から知られてきた。粉は黄色を帯び、試食すると舌触りは硬い。戦中に山間部で栽培されたが、高度経済成長期以降は生産がほぼ途絶えた。現在は北海道や岩手県で栽培されている。だが、国内で消費されるソバの1%に満たないという。

 井上教授によると、登録した品種は普通のソバと比べ、ルチンのほか、ビタミンB2やEも多く、健康に良い機能性成分が豊富という。収量は普通のソバの2倍で、鳥獣の害を受けにくい。信大農学部は種子1トンを既に生産し、タカノに引き渡した。

 伊那市はダッタンソバの生産者を募集して協議会を発足させ、7月にも長谷や高遠で試験栽培を始めたいとしている。小坂樫男市長は「タカノとの契約栽培で、全生産量を引き取ってもらえれば、荒れた耕作地を元に戻せる」と期待する。

 東証1部上場のタカノは主にオフィス家具や液晶検査装置を製造する。新分野に進出しようと信大に研究員を派遣し、20年前からはソバの共同研究を手がけ、民間最多の6品種を登録した。鷹野準社長は「今後はソバ粉への加工とソバ店への販売を分担し、クッキーなど2次加工品の開発にも力を入れたい」と語る。

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