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NY仕込み「個人尊重の教育」 2歳児限定保育施設開設

2008年05月01日

 ニューヨークで邦人向けに「こどものくに幼稚園」を運営する早津邑子(くにこ)さん(61)が、練馬区関町北3丁目に2歳児限定の保育施設を開いた。三十数年間、海外で取り組んできた幼児教育の経験を日本で生かしたいとの思いからだ。「言語の習得が大切な幼児期に自分で考えて表現するための言葉を深め、一人一人を尊重する保育を日本でも実践したい」という。(中野真也)

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「NYこどものくに〈東京〉」の入園式(中央が早津邑子さん)=東京都練馬区関町北3丁目

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アメリカから持ってきたおもちゃの説明をする園長の早津邑子さん=東京都練馬区関町北3丁目の「NYこどものくに〈東京〉」

 幼稚園教諭などの資格をもつ早津さんは外国の幼児教育を見ようと73年、半年だけ滞在する予定で渡米した。ところがニューヨークの幼稚園では、親の海外赴任などで日本から来た子どもの多くが、言葉の分からない異文化に放り出されている姿を目の当たりにした。「子どもたちを放って日本に帰れない。楽しく集団生活を送れる環境を作ろう」と決意したという。

 2年後、賛同した保護者らと子どもが集まって日本語で遊べる場を作った。最初は4人の子どもから始まったが理解を示す保護者が増え、81年に非営利団体の幼稚園に、94年には学校法人となった。これまでに約4千人が卒園し、現在は職員19人、園児が約120人いるという。

 「子どもはどんな環境にも順応すると言われるが、母国語である日本語で考え、表現できないと混乱してしまう」。第2言語を学ぶ上でも母国語の習得が大切だと考えるようになった。

 一方で早津さんは、子ども一人一人を重視するアメリカの保育の良い部分を取り入れ、日本でも子どもたちを丁寧に見る保育がしたいと考えた。そこで、東京とニューヨークを行き来しながらNPO法人を立ち上げ、同区内の住宅を改装して今月、2歳児向けの保育施設「NYこどものくに〈東京〉」を開いた。

 開園は週2、3日の午前9時〜午後1時半。遊びなどを通して自分で考える力を養いたいという。保護者向けに子育てを支援する講座も定期的に開いている。

 現在の園児は9人で杉並区や西東京市からも通う。2歳児限定だが、幼稚園入園前なので需要はあると見ている。

 早津さんは「自分で考えて状況判断ができる子どもは、どこの国に行っても強い。遊びや語りかけなどを通じて、社会性を育てていきたい」。将来は対象年齢を広げ、日本がアメリカより遅れていると言われている発達障害支援にも取り組みたいという。

 詳細はホームページで。問い合わせは「NYこどものくに〈東京〉」(03・3929・4192)へ。

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