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成田空港「和」に変身 到着通路、和紙で演出

2008年05月02日

 成田空港の旅客ターミナルが5月20日の開港30年を前に「和的」に変身している。壁に和紙を張り詰めた到着通路や、折り紙を紹介する店舗。殺風景な空港内を改装し、外国人旅行者に日本らしさを感じてもらう狙いだ。成田国際空港会社(NAA)は「今後も和的な整備を広げたい」という。

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様々な折り紙の作品が並ぶ「日本折紙博物館」=第1旅客ターミナル中央エリア

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和紙を張り詰めた壁には磁器を展示=第2旅客ターミナル到着コンコース

 第2旅客ターミナルサテライトの到着コンコース。飛行機から降りた客が通る約500メートルの通路に、和の空間ができた。

 壁いっぱいに張られた和紙。天井にも薄い壁紙が張られ、やわらかな光が注ぐ。壁には約3メートル四方のパネルを10枚設置し、「漆」「金箔(きんぱく)」「磁器」など職人が作った素材を展示。直接手で触ることができ、日本の伝統と匠(たくみ)の技を紹介している。

 「美しく、迫力ある空間に仕上がった。飛行機を降りた後の短い時間だが日本の伝統美を目に焼きつけてほしい」と監修したアートディレクターの吉岡幸雄さん(62)。

 展示素材は10人の職人が制作に1年以上かけた。総工費は1億7千万円。早速、パネルを背景に写真を撮る外国人旅行者もいた。

 改修前の到着コンコースは白い壁に動く歩道があるだけだった。外国人旅行者だけでなく、帰国した日本人からも「無機質で殺風景」「日本らしさが感じられない」といった声が寄せられていた。

 日本の表玄関として、和を感じさせる空間にしたい。NAAは外国人旅行者を誘致する、国の「ビジット・ジャパン・キャンペーン」と連携する形で、2年ほど前から改修を進めてきた。

 昨年末には第1旅客ターミナルでも、出国審査を終えた客がくつろぐ中央エリアが和を強調した内装に変わった。

 壁面に葛飾北斎の作品をあしらい、動く歩道は黒を基調にした落ち着いた雰囲気に。中央部分の店舗には、様々な折り紙の展示品を並べた「日本折紙博物館」がオープンした。

 石川県加賀市にある本館の成田空港店という位置づけで、1枚の折り紙でつながった鶴を折る「秘伝千羽鶴」や日本の祭りを題材にした作品など約300点を展示。折り紙や教本など土産品売り場もある。

 外国人旅行者を主なターゲットにしていたが、日本人にも好評という。運営会社の本沢秀明・営業本部長は「外国人はいい思い出、日本人は文化を感じるものとして折り紙に触れているようだ」。今後は折り紙教室も開き、交流の場にしたいという。

 NAAではさらに日本の魅力が感じられるような空間づくりを進める考えで、第2旅客ターミナルの本館や第1旅客ターミナルの到着コンコースの整備でも検討していく。

 同社旅客ターミナル部の大網徳行・担当部長は「海外から訪れる外国の方には日本の美しさを感じてもらい、帰国した日本人には安堵(あんど)感とともに文化を再認識してもらえたら」と話している。

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