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「頑張れ」が聞こえた

2006年07月15日

 6球場で2回戦13試合と3回戦2試合があった。このうち5試合は1点差で、緊迫したゲーム展開がスタンドを沸かせた。北部では近畿大福岡と小倉工がブロックを勝ち上がり、「決勝大会」に進む19強に初名乗り。シードでは祐誠と自由ケ丘が敗退した。15日は3回戦9試合がある。

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最後の打席に向かう池田朋也君

 飯塚は8回、敵失や大山の適時打などで3点を奪い逆転した。北九州は、仲村が5連続三振を奪うなど力のある投球を見せた。

 ◆5回に本塁打を放った北九州の牧野拓也選手

 あれで「いける」と盛り上がったのだが。三振で最後の打者になってしまい悔しい。

◇難聴・じん帯断裂、仲間に支えられ 北九州・遊撃手池田朋也君

 「ひょっとしたら、また……」

 8回表1死二、三塁。1点をリードする北九州の遊撃手、池田朋也君の不安は的中した。

 この回、すでに二つのゴロをはじき、2人の走者を出した。3回目のゴロも差し出したグラブに収まらず、三塁走者が生還。この後、さらに2点を失い、競り負けた。

 「僕の責任です。みんなに申し訳ない」。池田君は試合後、ベンチでうずくまったまま動けなかった。

 生まれつき難聴で、補聴器をつけても横や後ろからの音は聞こえない。守備の連係プレーでは、時に手ぶりで合図を送ることもある。でも、小学生の時から遊撃手で、感覚は体が覚えている。「それにチームメートも助けてくれます」

 昨年3月、不運に襲われた。練習中に右ひざのじん帯を断裂。元の状態に戻るかどうかわからないと診断され、「野球ができなくなるかもしれない。辞めてしまおうか」とも思った。だが、チームメートや友人たちは「あきらめるな」「試合に出ている姿がみたい」と励ましてくれた。

 リハビリを重ねて今春、ようやくグラウンドに戻った。野球ができる喜びを胸に練習を積み、「攻守に欠かせない選手」(清川剛義監督)になった。

 この日、北九州市民球場の一塁側スタンドには同校の生徒約650人が駆けつけた。左打席に立つ池田君にとっては背後からの声援。いつもは後ろからの声は聞こえないが、「今日は、『頑張れ』とはっきり聞こえた」。それを力に、3安打を放った。

 「耳の障害でも、けがをした時も、そして今日も、多くの人が支えてくれた」。将来は福祉の仕事に就きたいという。「今度は僕が誰かを支えてあげたいです」

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