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ここから本文エリア 市船橋(千葉)ニュース 夢舞台で自己最速球速 市船橋・エース岩崎翔君2007年08月09日 岩崎君に打順が回ってきた。カウントは2―2に追い込まれた。
「あきらめない。食らいついて、後ろに回すんだ」 しかし、思い切り振ったバットは、空を切った。その瞬間、岩崎君と市船橋の夏は終わった。 この日、岩崎君が先発の山崎君からボールを手渡されたのは5回表。山崎君が2連打を浴びて3点目を失い、マウンドを降りた。 「悪い。頼むぞ」 左翼から駆け寄ると、山崎君が言った。黙ってうなずいた。 「大丈夫。これ以上は点をやらない」。そう思ってマウンドに立った。しかし、回が進むにつれて、点差はさらに開いていった。 試合後、岩崎君は目を真っ赤にして悔やんだ。 「勝利につながる投球をできるのがエース。それができなかった。みんなに申し訳ない」 振り返れば、周りにはいつも仲間がいた。 積極的に球に食らいついた佐瀬勇君。いつも声を出してチームを引っ張ってきた、主将の野田和宏君。明るく投手をリードしてきた捕手の篠崎敦彦君……。 確かにチームは序盤から流れをつかめず苦しんだ。それでも、随所で持ち味の堅守を発揮し意地を見せた。3回表1死満塁、投前ゴロを山崎君の好プレーで併殺にしてピンチを乗り切り、スタンドを沸かせた。 岩崎君は、顔を上げて言った。 「大舞台で投げられた喜びも大きかった。この仲間たちと、野球ができて良かった」 二枚看板だった。岩崎君にとって、競い合い互いを高め合ってきた山崎君の存在は大きかった。 「感謝しています」と言う岩崎君に、「常に自分の上にいて、目標になる味方であり、良いライバルでした」と山崎君は応じた。 念願の初戦突破は果たせなかった。しかし、夢の舞台で全力を尽くした岩崎君は力強く言った。 「これからも野球を続けて、上を目指したい」 |