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桐光学園(神奈川)ニュース

アルプス青く2500人 逆転信じ最後まで

2007年08月15日

 一塁側桐光学園のアルプス席は試合前からチームカラーの青に染まった。高校や学園の中学、小学校の生徒・児童、保護者を中心に約2500人がバスや電車で駆けつけ、一球一球に歓声を上げた。

写真跳び上がって、両手を突き上げて……得点するたびに、桐光学園のスタンドを歓喜が支配した

 開始前からフェンスぎりぎりの位置で一眼レフのカメラを構えていたのは、1番打者で三塁手建部賢登君(2年)の父貞二さん(49)。趣味の野鳥観察で15年来使っている500ミリの望遠レンズを駆使し、シートノックから選手の様子をフィルムに収め続けた。

 「息子には1番打者として、死球でも振り逃げでも出塁してほしい」。神奈川大会から撮りためたフィルムは数え切れないほど。この日も最後の選手のあいさつまで、36枚撮りフィルム15本を使い切った。

    ◇

 演奏で応援を引っ張った約100人の吹奏楽部の中で、パーカッション担当の石井七夏さん(2年)は、6番西川元気君(3年)の適時二塁打で挙げた4回裏の2点目を見逃した。打楽器が演奏しやすいよう、グラウンドに背を向けて口にメガホンを当てて「タタタタタ」とリズムを刻み続けたからだ。1回裏の先制点もちゃんと見られなかった。

 「演奏がずれたら、選手のテンポもずれてしまう。家に帰ったらビデオで見るので、とにかく応援に集中します」

    ◇

 追いつ追われつの展開で、スタンドは息つく暇もなかった。9回裏からは、1字ずつA3の大きさに拡大して段ボールにはりつけた「逆転の桐光」のボードが登場。生徒会の手作りで、逆転勝ちした神奈川大会の決勝にあやかったという。

 4点を勝ち越された11回裏。ボードを持ち続けた生徒会長の野島尚君(2年)は「打線は勢いに乗っている。5点取って必ず勝ちます」と祈るように選手を見つめ、声を張り上げた。

 野球部員で、応援団のまとめ役を任された小倉悠平君(3年)も学ラン姿で声を出し、大きな動きで勝利を信じて応援した。2死から1点を返して塁上には走者が2人。だが、主将の政野寛明君(3年)が二ゴロに倒れると、応援席は静まり、日南学園側の歓声が響くだけだった。

 「延長まで行って、悔いはないです。精いっぱいの応援ができました。来年は後輩たちがさらに上に行ってくれると信じています」。小倉君は涙をぬぐいながら、グラウンドの選手と一緒になって勝利を追った「最後の夏」を締めくくった。


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