|
ここから本文エリア 桐光学園(神奈川)ニュース 桐光学園「自分たちの野球」貫く 戦いを振り返って2007年08月16日 激戦の神奈川大会を勝ち抜き、3回目の夏の甲子園出場を決めた桐光学園。全国選手権大会では、初戦の2回戦で宮崎県代表の日南学園に延長戦の末に敗れたが、最後まで「自分たちの野球」を貫いた。桐光学園の甲子園での戦いを振り返る。
神奈川大会は第3シードから頂点に立った。準々決勝は序盤の大量リードを追い上げられて11―10の辛勝。準決勝、決勝も先制点を許しながら、逆転で勝ち抜いた。 過去2回の夏の甲子園で、桐光学園はいずれもベスト16だった。総合力と粘り強さで、高レベルの今夏の神奈川大会を制した自信をもとに、今夏は「優勝を目指す」と野呂雅之監督は繰り返した。大阪入りしてからも選手たちは、常にいつも通り、試合に向けて緊張感のある練習を続けた。 そして、日南学園との初戦。先発した立木駿一君(3年)は早いカウントから積極的に打ってくる日南学園打線に、大きく曲がるカーブを有効に使って4回まで無失点に抑えた。しかし5回に制球を乱し、暴投などで同点に追いつかれて、丸山達也君(3年)にマウンドを譲った。 神奈川大会では肩の痛みからフォームを崩した。大阪入り後は体の軸のぶれを修正し、調子を戻していたが、勝負どころの5回に低めの際どいボールをしっかり見極めた日南打線は、さすがに鍛えられていた。 救援した丸山君は、のびのある直球で果敢に攻めて好投した。しかし、疲れの見えた10回に連打を浴びて3点を失い、同点に追いついた直後の11回には、「投げ急いでしまった」と悔やむ高めの直球を、4番打者に本塁打された。打たれたボールは外角高めの厳しいコースで、これは打った中本選手の打撃をほめるべきだろう。 一方、守備では甲子園でも随所で光るプレーが見られた。打者ごとに打球の方向を予測して守備位置を変え、ヒットを防ぐ「見えないファインプレー」も多かった。 桐光学園らしさがもっとも発揮されたのが延長10回裏。3点をリードされながら、4長短打を集めて一挙に同点に追いついた。同点の適時二塁打を打った上田長嗣君(3年)は、「絶対逆転できると思っていた」と話した。 11回表に4点を失った後も、あきらめることなくボールに食らいつき、本塁打が出れば同点という好機も演出した。最後まで粘ったチームの姿勢は、後輩への大きなメッセージとなった。 グラウンドを離れれば笑顔の絶えないチームで、主将の政野寛明君(3年)をはじめ、自立した考えを持った選手が多かった。野呂監督が大切にする「気配り」は、1年生にも浸透し、慣れない大阪の地でも選手たちののびのびした野球を支えた。 今回のレギュラーには2年生が5人残る。先輩が残した「忘れ物」を取りに、再び甲子園を目指してほしい。 |