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新潟ニュース

新潟選び、夢へ快打 日本文理・切手孝太選手

2009年08月24日

 「お世話になった新潟の人たちに恩返ししたい」。切手孝太は、大会が始まってから何度もその言葉を口にした。

写真県岐阜商―日本文理 5回裏日本文理無死、切手は左中間三塁打を放ち、塁上でガッツポーズ。三塁手井貝=小川智撮影

 東京都新宿区出身。県内出身者が大多数の日本文理の中では、数少ない県外出身者だ。共働きの両親がなかなか新潟に来られない分、チームメートの保護者ら様々な人に助けられてきた。

 進路を選ぶ中3の時、小さい頃からの夢、「甲子園出場」をかなえるため日本文理に行きたいと思った。シニアチームの先輩もいたし、テレビで甲子園に出ている文理を見て「ここに行けば甲子園に行ける」と感じた。近くの高校をすすめる母親は「夢をかなえるため」と説得した。

 最初は、戸惑いの方が多かった。同級生は県内トップレベルの選手ばかり。体も大きく、スイングも速い。レギュラーになれるなんて思えず、「新潟まで来たのに、何してんだろ」。同級生に知り合いもおらず、なかなかチームメートにもなじめなかった。

 持ち前の明るさで積極的に話しかけた。次第に、壁は崩れた。「レギュラーになって甲子園に行かなきゃ、新潟に来た意味がない」。誰よりも、バットを振った。

 5回。スコアボードに0が並ぶ。どうしても先制点がほしい場面だ。先頭打者の切手は、打席に入ると、いつも通り入念に土をならした。「最初の打席でいらないボールに手を出してしまった。いい球だけをしっかり打とう」

 3球目。真ん中に甘く入ったフォークを振り抜くと、打球は左中間へ。三塁にヘッドスライディングし、塁上でガッツポーズを見せた。「打った後は全然覚えていない」。次打者高橋隼の適時打で先制のホームを踏んだ。

 試合後、「本当に決勝までこられるなんて」と満面に笑みを浮かべる切手。「この仲間たちとやれて、新潟に来てよかった」。かけがえのない仲間たちと、夏の「最後の戦い」に挑む。(柄谷雅紀)


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