第93回全国高校野球選手権大会
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仲間に感謝し振り抜いた 花咲徳栄・大塚選手2011年8月10日0時47分 埼玉代表の花咲徳栄は9日、和歌山代表の智弁和歌山と対戦した。1―11で敗れたが、打線は快音を響かせ、10安打を放って持ち前の強打ぶりを発揮した。選手とスタンドは、最後の1球まで一丸となって戦い抜いた。 ◇ (智弁和歌山11―1花咲徳栄) 3回裏2死一、二塁。花咲徳栄の大塚健太朗君(3年)は好機を作ってくれた仲間に感謝しながら打席に向かった。「狙いは直球」。迷いはない。5球目。高めの直球を振り抜いた。打球が右翼線を転がる間に二塁走者が生還。「つないでくれてありがとう」。自然にガッツポーズが出た。 昨春の選抜で甲子園を経験した。2試合で2安打を放った。昨夏は埼玉大会決勝でサヨナラ負け。「俺がまた甲子園に連れていく」。新チームになると、打ち込む時間を増やし、深夜までバットを振った。 秋の県大会では初戦で市立川越に2―8で敗れた。「なんで負けたんや」。選手として、夏よりも磨きをかけてきたつもりだった。 大会後、ノックでミスをした時だった。岩井隆監督に「お前がきびきびしてないからだらけるんだよ!」と怒鳴られた。それまで自分のことしか頭になかった。「俺がチーム全体を気遣わなあかんかったのや」 5月末、交流があった岩手県の高田高校を訪れた。仮校舎に入っていた。校庭に並ぶ自衛隊車両。津波で身内を失った部員もいた。それでも笑顔で迎えてくれた。「不自由なく野球ができることに感謝せんと」と胸に刻んだ。 「責任感」と「感謝」。この二つの言葉を胸に夏を戦い抜いた。この日も遊撃手の位置につくと、地面に向かって一礼した。「また戻って来られた。支えてくれたみんな、ありがとう」 試合中は守備でも気を吐いた。2回の守備では横っ飛びで直飛を好捕。走者が出ると、エース北川大翔君(同)に「打たれてもいい! 強気にいけ」と何度も声をかけた。 最後の瞬間、頭が真っ白になった。 「甲子園は通過点。これからも野球を続けます」。腫らした目で前を見据えた。(小俣勇貴) おすすめリンク埼玉ニュース
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