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2日連続降雨ノーゲーム 如水館・高知、選手らの思いは

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2016年12月20日09時41分

 夏の甲子園といえば、青空と太陽の印象が強いが、時に雨がドラマを生むこともある。2009年の第91回大会1回戦。如水館(広島)―高知は、全国大会で唯一、2試合連続で降雨ノーゲームとなった。1、2試合目をリードした状況で終えていた如水館が3試合目に3―9で完敗。気まぐれな空に振り回された3日間は今も両校の選手、監督の胸に刻まれている。

 「幻のタイムリーを打ったんです」。如水館の右翼手で2番打者だった白岩稔真さん(25)は懐かしむ。2試合目、3―3の四回2死満塁。初球の直球を振り抜くと、「自分でも見たことがないような当たり」が右中間を破った。走者一掃の三塁打は値千金の勝ち越し打となるはずだった。

 バントが得意で長打を打ったことはほとんどなかった。「このまま行けば自分がヒーローかな」。そんな思いが胸をかすめたが、五回表途中、ノーゲームが決まった。「明日勝てばいいと切り替えた」。ただ翌日は4打数無安打3三振。記録に残るのはこの成績だけだ。今も当時のチームメートに会えば「おまえらしいな」といじられる。

 昨年12月、白岩さんは母校のコーチに就任した。「今度こそ校歌を歌いたい」。あの夏つかみ損ねた甲子園での勝利を目指し、グラウンドに立つ。

 「運が向いていた。もし3度も負けてたら地元に帰れなかったですよ」。高知の島田達二監督(44)は笑う。

 当時のチームは公文克彦投手(現日本ハム)、木下拓哉捕手(現中日)のバッテリーを中心に守り勝つ野球が持ち味だった。ただ雨の1、2試合目は公文の変化球が定まらず、直球を狙い打たれた。それが晴れた3試合目は別人のような投球。変化球がさえ、14三振を奪った。

 さらに自身の采配も大当たりした。序盤のスクイズで流れをつかむと、3試合目で初めて9番に起用した選手が3安打2打点。「2度負けたわけだから、何でも思い切り出来た」。これが監督就任後、甲子園での初勝利。自身の原点となる1勝となった。

 「失うものがないから負けていた方が有利じゃないですか」と島田監督は言う。戦後の全国選手権でノーゲームとなった9カードを見ると、得点が入る前にノーゲームになった1試合を除き、仕切り直しの一戦はリードしていたチームが3勝5敗と分が悪い。

 高知戦での如水館は先発を固定し、選手への指示も大きくは変えなかった。迫田穆成(よしあき)監督(77)は「勝っている試合で何かを変えるのは難しい。でもノーゲームというのは一から考え直す必要があるのかもしれない。もしまたあったら、同じようにはいかんよ」。広島商で全国制覇を経験している名将も学び得た夏だった。(岩佐友)

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