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バーチャル高校野球

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母校のコーチ就任、選手とともに勉強〈高校野球アイ〉

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 「そのユニホーム姿、懐かしいね」と声をかけると、「だいぶサイズが大きくなりましたけどね」と照れ笑いした。

 プロ野球阪神、楽天、巨人で計15年間プレーした中谷仁(じん)さん(38)が4月から、母校・智弁和歌山高の職員となり、野球部コーチに就任した。

 7日にあった春季県大会準々決勝(紀三井寺公園球場)。試合前のシートノックで外野のノッカーをした後、バックネット裏で1年生投手2人と記録をつけながら試合を観戦していた。

 「ボーッと見とったら、あかんぞ。自分が投げるんなら、何を投げるか。この打者と対戦したら、どう打たせるかを考えながらつけるんや」「そのチャートは俺に見せるためにつけるんやない。自分でたまに見返すんや。イメージトレーニングするんや」

 無死一塁。

 「そう、ここは必ず牽制(けんせい)球を入れなあかんな」

 無死二、三塁。

 「2点は覚悟や。これ以上、走者をためたらあかん。何の球種で入るか」

 2ボール0ストライクからの3球目。

 「投手としては、打って下さいのカウントや。ボール球は投げられん。となると、すべてにいい球を投げることは難しい。こんな時はどこか一つ頑張るんや。コースか高さか球速か」

 捕手としての経験に裏付けられた野球論を、選手に植え付けていく。

 自身は1996年春の選抜大会で2年生捕手として準優勝。97年夏の選手権大会では全国制覇を果たし、主将として深紅の大優勝旗を手にした。同年秋のドラフトで阪神から1位指名を受けてプロ入り。楽天時代の2009年には球団初のクライマックスシリーズ進出に貢献した。

 12年シーズン限りで現役を退いた後は少年野球の指導などをしていたが、母校で恩師の高嶋仁(ひとし)監督(70)を補佐することになった。

 「今は選手と一緒になって野球を考えてます。生徒に教えるほど、自分もまだ分かってないですから」

 人なつこい笑顔は20年前と変わらない。あの夏の球児が今度は指導者として、母校にどんな新風を吹き込むか。静かに見守りたい。(編集委員・安藤嘉浩)

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