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帝京、打撃戦制し12回目のV 春季東京都高校野球

2012年4月30日0時48分

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写真:東海大高輪台―帝京 5回裏帝京2死一、三塁、谷田の右越え三塁打で一塁走者石川が一気に生還。捕手川内(2)、三塁走者菊地(20)=神宮第二拡大東海大高輪台―帝京 5回裏帝京2死一、三塁、谷田の右越え三塁打で一塁走者石川が一気に生還。捕手川内(2)、三塁走者菊地(20)=神宮第二

写真:本塁打を放って生還した渡辺隆太郎君(右)拡大本塁打を放って生還した渡辺隆太郎君(右)

 春季東京都高校野球大会本大会(都高校野球連盟主催)の決勝が29日に神宮第二球場であり、打撃戦の末、帝京が東海大高輪台を16―10で下し、4年ぶり12回目の優勝を果たした。両校と、今春の選抜大会で4強入りした関東一の3校が、5月19日から埼玉県で開かれる関東大会に出場する。

 両チーム合わせて33安打の乱打戦。帝京が1回にいきなり7点を先取されながら、逆転した。

 10―10の同点で迎えた7回、3番手で登板した相手エース佐藤の直球を堤、阿部が連打して1死一、三塁。渡辺が右翼に3点本塁打を放った。石倉と伊集院も続き、この5連打などで5点を挙げて突き放した。

 東海大高輪台は平出が4安打と気を吐いたが、大量失点した5、7回の直後の攻撃で帝京投手陣に要所を締められ、流れをつかめなかった。

■直球狙って決勝HR 帝京の4番・渡辺君

 待っていた直球だった。

 180センチ、96キロの大きな体がくるりときれいに回転すると、白球は低い弾道を描いて右翼席に飛び込み、緑色のネットを揺らした。打球の速さに、東海大高輪台の応援席からもどよめきが起きたほどだ。

 これまで打撃で苦しんでいた4番打者渡辺隆太郎君(3年)が、同点の7回裏に試合を決める3点本塁打。「あの3点が効いたね。4番の力を持っているよ」。前田三夫監督からも称賛の言葉が贈られた。

 渡辺君たちの脳裏から離れない記憶がある。昨秋の都大会決勝。帝京打線は、関東一の1年生投手、中村祐太君(現2年)の前に1安打と沈黙した。選抜大会に出場し、甲子園で関東一快進撃の原動力となった快速右腕の活躍が刺激になり、ひたすら直球への対応力を磨いたという。打撃練習で4メートル手前から投手に投げさせたり、ピッチングマシンの球速を145〜150キロに設定したり。

 いい投手の、一番いい直球を打つ。それが夏につながる――。「東海大高輪台の佐藤君の真っすぐは、伸びがあった。これを打たなければ前に行けないと思っていた」と渡辺君。「チャンスで決められないことが多かったので……」とうれしそうに振り返った。

 4番の風格は十分だが、本人の意識は「4番というよりピッチャー」。準決勝では9回を投げ抜いたが、四球から失点するなど課題は多い。

 再三の懇願にもかかわらず、背番号はエースナンバーの「1」ではなく「10」のまま。前田監督は「修正点は多いよ。まだ『1』はやれない」と辛口。強豪ひしめく関東大会で、エースとして、4番打者としての力量が試される。(後藤遼太)

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