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全国の舞台で得た「思い切り」 先制タイムリーの早鞆4番木村

2012年3月27日9時45分

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写真:早鞆―智弁学園 4回表早鞆2死二塁、木村は中越えに先制の適時二塁打を放つ=池田良撮影拡大早鞆―智弁学園 4回表早鞆2死二塁、木村は中越えに先制の適時二塁打を放つ=池田良撮影

 (26日、智弁学園5―2早鞆) 狙っていた。4回表2死二塁。マウンドには、昨夏の甲子園で智弁学園を8強に導いたエース青山大紀君(3年)。早鞆の4番木村雄馬君(3年)は、アウトコースの直球を思いっきり振り抜いた。白球は中堅手の頭上を越えた。貴重な先制点を生み出すと、二塁上でベンチに向かって拳を突き上げた。

 新チームになって4番を任され「自分が試合を決める」。だが、思うほどに力が入り、チャンスに弱いと言われ続けた。昨秋の中国大会では大不振に陥った。

 打撃に迷ったまま秋の大会を終えると、大越基(もとい)監督が笑いながら声をかけてくれた。「俺が甲子園に出た時は『負けたら海で遊べる』と思って打席に入ったら打てたんだ」。ふと、力が抜けた気がした。

 この日の試合前の練習で、率直な気持ちをはき出した。「自分は今、緊張しています」。監督は「思い切り振ってこい」とあの時の笑顔で送りだしてくれた。

 第1打席から、指示は「ストレートを狙え」。だが、青山君の直球は「これまで見たことないくらい速かった」。2球ファールになり、三振してベンチに戻ると、監督が「いいスイングだ」とほめてくれた。迷いが消えた。冬場に徹底して振り込んだので、スイングスピードには自信があった。「真っすぐには振り負けない」と打席に入った。

 全国の壁は思っていた以上に高かったが、収穫もあった。「思い切ってやれば結果につながる」。夏に向け、確かな自信を得た。甲子園の土を持ち帰ることは、まったく頭に浮かばなかった。(高田正幸)

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