
ほのかな甘みが印象的
益寿糖(滋賀県)
2005年10月17日
滋賀県の琵琶湖周辺は、古くは「近江国」と呼ばれ、古代から幕末まで、数々の歴史の舞台になった土地だ。
井伊家の率いる彦根藩を筆頭に諸藩が置かれていた江戸時代後期、天下の名城として知られる彦根城の城下で誕生した名菓がある。中国に伝わる長寿を願う文字「延年益寿」から名をとった「益寿糖(えきじゅとう)」=写真=である。文化6(1809)年、糸問屋から転身し、菓子店を創業した初代・糸屋重兵衛が、妻の夢にあらわれた菓子を形にしたものという。
原料のもち粉に水を加えて蒸し上げ、仕上げに和三盆糖をまぶして作るというシンプルな菓子だが、重兵衛秘伝の製法に習うとやわらかすぎず固すぎない独特の食感に。舌に残るほのかな甘みが印象的だ。
菓子の評判が城内へ伝わり、やがて藩の御用を授かることになった。その多くは道中で立ち寄る大名への見舞品として贈与されていたという。茶人としても知られる井伊直弼が、13代藩主になる前に茶会の席で用いたという記録も残る。
淡泊だが、一つでも十分に満足させる存在感がある。
■「殿が好んだ名菓!?」は、今週が最終回です。
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(朝日マリオン提供)
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今週の名菓

益寿糖(滋賀県)
お取り寄せ
「いと重菓舗」(滋賀県彦根市本町1丁目)。「益寿糖」20個入り3360円〜、注文から約1週間後に発送。白あんをぎゅうひで包み和三盆と抹茶をまぶした「埋(うも)れ木」10個入り1302円〜、もち粉を加えた寒天と粒あんの二層仕立てのもち寒天「あわの海」1本840円。
電話かファクスで注文を。問い合わせは0749・22・6003、FAX26・2645、http://www.itojyu.com
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