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デジタルジャーナリズム

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データジャーナリスト・インタビュー

編集取材・執筆

伊藤大地さん

一人でできる「データジャーナリズム」
読者が話題にしたくなるようなコンテンツを作る(1/3)
ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン株式会社
ニュースエディター
伊藤大地さん

ザ・ハフィントン・ポストのエディターの伊藤大地さんは、編集部の限られた人数や体制のなかにあっても、データジャーナリズムに挑戦し続けている一人だ。日々のニュースに興味を持ってもらえるように、関連するデータを集め、グラフや地図に落として、よりわかりやすく見せるコンテンツ作りに取り組んでいる。「1人でできるデータジャーナリズム」。日頃は一人でコンテンツを作ることも多いという伊藤さんは、データジャーナリズムの意義をどのように考え、どうやって制作しているのだろうか。手がけてきたコンテンツを中心に話を聞いた。

総合力が必要となる
データジャーナリズム

ザ・ハフィントン・ポストで日頃は一人でデータジャーナリズム表現に取り組むという伊藤さんだが、昨年冬に開催された「データジャーナリズムキャンプ」というイベントに、ジャーナリスト枠で参加。アナリスト、エンジニア、ジャーナリスト、デザイナーがタッグを組んだチームに入り、「失われた20年は本当なのか。何が失われたのか?」というコンテンツを作った。

メディアやインターネット企業などにつとめる様々なジャーナリストたちが学びあう組織「日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)」の開催するイベントで、その後の成果発表コンテストでは、参加者投票で最優秀賞を受賞した。

「失われた20年」とは、バブル崩壊後20年間経済が成長しないと年月を指した言葉だ。伊藤さんたちのグループは、メディアで「失われた20年」と報道されているのに対して、個人個人が持つ価値観や豊かさは異なるということに注目。簡単なアンケートで、見る人それぞれの20年間の評価を指数化できるようにした。アンケートの最後には、満足度&幸福感、経済、安心&安全などのデータが公開され、多くの指標により、20年でいったい何が失われたのかについて、人々に問いかけた。

親しみやすいイラストとわかりやすいユーザーインターフェースで進む

価値観によってさまざまな指標の重みづけを変えて、「あなたにとって本当に失われていたのか」を100段階でわかるように採点した。「失われた20年は本当なのか。何が失われたのか?」より

伊藤さんにとって、データジャーナリズムは総合力が問われる分野だという。「既存のジャーナリズムは、記者をはじめとした文章を書く人が中心でした。データジャーナリズムは、アナリスト、エンジニア、デザイナーといったさまざまなプロフェッショナルが参加して作り上げるものだと思います。データで見ると、これまで考えていた常識とは異なることが見えてくる点が、データを使う必然性です。これまでの記事の書き方で伝わるのであれば、データを使う必要はないと考えています」。

ハフィントン・ポストにつとめる以前は「Impress Watch」でWebニュースを手がけていた伊藤さんは、自らを「デジタルの世界ではWebディレクターという役割になると思います」と話す。何を見せたいかというテーマ設定を決め、なぜデータを使っているのかを常に考え、最終的にコンテンツの見せ方が正しいのかをチェックする。それが、伊藤さんが最も重要視しているポイントだ。

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