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  マネー  
【AERA発マネー】
 
スーツも生保掛け金も 大阪市役所ヤミ公費300億円
 (2005年2月28日号)


 大阪市が、福利厚生の名目で職員のために湯水のごとく公費を使ってきたことが、昨年暮れから次々と発覚している。

   ◇      ◇

 「税金泥棒! 大阪市民に謝罪せえ」

 「市役所は大阪市から出ていかんかい」

 こんな抗議の電話が連日、大阪市役所にかかり続けている。

 条例にないヤミの退職金や年金計約380万円(平均)を支給。このために、11年間で約300億円もの公費を投入した。

 在職中に死亡した場合に550万円が遺族に支払われる生命共済に職員3万7000人を加入させ、その掛け金を全額公費で負担。総額は22年間で約100億円に上る。

 数ある「お手盛り」のなかでも、「セコい!」と市民の不興を買ったのが、「カンプク(官服)」と呼ばれてきたスーツの支給だ。

 係長以下の2万3000人に2〜3年に一度ずつ支給してきた。上着とズボン2本で計3万〜3万5000円。昨年度は3億4500万円を市費負担した。

 市が百貨店などに発注して一人ずつ採寸するイージーオーダー。男性はズボン、女性はスラックスかスカートで、紺やグレーの4色のなかから好みの生地を選ぶ。一応、貸与だが、返す必要はない。

 姑息な悪知恵と批判

 何がセコいのか、と言えば、胸ポケットの外ぶたに「Osaka City」の文字が刺繍されている点だ。

 実はこの「カンプク」は1958年から支給されてきたが、80年代初め、大阪国税局から「給与の現物支給にあたる」と指摘されて所得課税されたことがある。

 それでも、「何とか支給を続けたい」と窮余の策として考え出されたのが、胸ポケットの外ぶたの刺繍。「外ぶた」だから、ポケットの内側に折り込めば、ただのスーツにしか見えない。ところが、この刺繍によって、制服としての体裁を整えたわけだ。

 外ぶたの工夫について、市厚生課は、

 「徴税や生活保護を担当する職員が市民の自宅を訪ねる際、身分を伏せてほしいという要望に応えるためだった」

 と理由を説明するが、考案されたのが所得課税の直後とあって、「姑息な悪知恵」と受け取る市民は多い。

 「貸与」にも疑問符が付く。1月には、給食調理員に支給した女性用の上着とスカートが、「大阪市教育委員会女子職員制服」と記されたタグ付きで、インターネット上で売られていたことも発覚した。

 懲りない職員たち

 大阪市は1月13日、新年度からスーツ支給の廃止を決めたが、職員はあきらめきれない。

 「嫁さんに『スーツ買うから』いうて、その金を飲み代に回せてたのに、その口実もばれてもうたうえに、廃止かい」

 ほかにも、非常識な「お手盛り」は枚挙にいとまがない。

 市長部局の職員は年約4万2000円を「市職員互助組合」に納め、その倍額の8万4000円を市から補助してもらって数々の優遇策を受けてきた。例えば、毎年、映画鑑賞やスポーツ観戦に使える共通利用券(2万1000円分)がもらえる。「おみやげ」と称して、電子炊飯器やホットプレートなどの家電製品を昨年度までは毎年一品ずつもらえていた。

 さらに、子供が小中高校に入るたびに「祝い金」として、4万5000円ずつ出ていたが、家族に言わず、飲み代に回していたある職員は「祝い金のことが新聞に出た朝、『この金なによ!』って嫁にたたき起こされた」とこぼす。

 市は弁護士の大平光代助役をトップに改革委員会をつくり、スーツだけでなく、年180億円分の福利厚生・手当を新年度から廃止する方針を1月に発表した。

 それでも、職員たちは懲りていない。

 「どんどん福利厚生や手当がなくなって小遣いが減る。ホンマはこれから、スーツの支給が必要になるんちゃうかな?」

 (大阪社会部・蜷川大介)

(03/03)




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