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【<コラム>経済気象台】
 
リニア・モデルの亡霊

 21世紀の日本立国の基盤について多くの議論がなされてきたし、現在もなされつつある。そのなかで唯一とも言ってもよい国民的合意は、「科学技術の振興」であろう。

 天然資源の乏しい日本にとって、「科学技術を振興して産業の基盤とする以外に方策はない」ということは、全国民の悲願とでも言うべきもので、反対する人はいないと思われる。

 このような国民的コンセンサスをもとに、政府は「科学技術振興計画」を作成し、苦しい財政の中で第1次(96〜00年)で17兆円が投入され、さらに第2次(01〜05年)で24兆円という巨費が投入されつつある。

 関係各位のご努力は多とするが、成果についてはいささか疑問なしとしない。それは現在の日本の沈滞状況を見れば十分であろう。

 もちろん、科学技術の成果を、短兵急に求めるべきではない。しかし、過去8年にわたる科学技術の宴(うたげ)の成果が、いかなる活力を国民に生んだかについては、いささかの議論が必要と思われる。

 まず議論になるのは、その基本は正しいにしても方法に誤りはなかったか、ということである。一般に科学技術の進歩は、基礎研究に始まり、開発応用へと進み、現実の商品へと発達すると理解されている。これを「リニア・モデル」と呼ぶ。この立場からすれば、科学技術の振興は基礎研究に始まる。科学技術基本計画でも基礎研究の重要性が叫ばれているのは、それゆえであろう。

 しかし、歴史の教えるところでは、事態は必ずしもそうなってはいない。産業革命の父ワットは、一介の職人だった。物理学の一大分野を形成する熱力学は実にワットの成果をもとにスタートするのである。

 現在の米国の活力を生んだ情報産業の立役者たちも、どう見ても科学者とは言いかねる。米国の活力は実に、リニア・モデルなる亡霊との決別から始まったのであった。(可軒)

(01/09)




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