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  マネー  
【〈解説〉マネー】
 
最新技術の新紙幣に効果期待 タンス預金の動向注目

 最新の偽造防止技術を盛り込んだ新紙幣3種類が1日、20年ぶりに同時に発行される。政府や日本銀行はできるだけ早く流通させ、近年急増中のニセ札を封じ込めたい考えだ。一方、金融関係者は新紙幣発行にともない、家庭などの金庫に現金のまま眠る「タンス預金」の動向に注目する。新紙幣に替えようとタンス預金が金融機関に持ち込まれれば、投資信託などの金融商品販売のきっかけにもなる。また、紙幣の発行残高も変化し、日銀の国債購入余力にも影響しそうだ。

 注目されるのは、家庭や企業に現金として蓄えられている「タンス預金」の動向だ。金融機関の経営に対する不信感や超低金利の影響で近年増加しているという。市中に出回る紙幣の発行残高70兆円の約3分の1の20兆円以上に達すると推測されている。

 新紙幣発行をきっかけに金庫で眠っていた旧紙幣が両替のため金融機関の窓口に持ち込まれることが多くなる。全額が両替されず、一部は預金に振りかわる可能性がある。超低金利は続いているが、最近は外貨預金や投資信託といった金融商品の種類も増え、大手銀行は「眠っていたタンス預金が投資に回るきっかけにもなる」と期待する。

 新紙幣が出回ると発行残高は増えると思われがちだが、タンス預金が預金の形で金融機関に吸収された場合は流通する紙幣の残高は減ってしまう。

 急激な変化は日銀の金融政策にも影響を与えかねない。日銀が保有する長期国債の残高は紙幣の発行残高以内に抑える規制が01年3月にできたためだ。日銀が保有する長期国債の総額は10月20日時点で64兆円。紙幣の発行残高との差は6兆円程度で、この分だけ長期国債を新たに保有できる計算だ。

 日銀は金融緩和策として毎月1.2兆円ずつ市場から長期国債を買い増している。残高が減少すれば、「金融緩和策の自由度が狭まる」(アナリスト)との指摘がある。

 タンス預金の動向は、福井俊彦日銀総裁も「予測できない」と認めており、場合によっては、発行残高が急激に減る恐れも残っている。

 ただ、今は一時的に国債の大量償還時期と重なり、日銀が保有する国債も満期を迎えている。毎月買い増ししても国債保有残高が単純に増えるとは限らない情勢だ。

 新紙幣発行の最大の目的は偽造防止。パソコンや高性能コピー機を使ったニセ札が急増するなか、最新技術を盛り込み「世界で最も偽造されにくい紙幣」(日銀幹部)への期待は大きい。日銀は新紙幣の流通で旧紙幣の早期回収をめざす方針だ。

 ニセ札の発見枚数は01年に7613枚だったのが02年には2万枚を超え、今年も6月までの累計で1万4千枚に達している。パソコンやカラーコピー機を使った偽造方法が、雑誌やインターネットを通じて広まり、若者による「素人の犯行」が目立つという。

 新紙幣には角度を変えると色や模様が変化する「ホログラム」や、透かすと棒線が見える「すき入れバーパターン」など新技術が盛り込まれた。なかでも傾けると文字や数字が浮かび上がる「潜像模様」は、米ドルやユーロ紙幣にはない特徴。特にニセ札が増えている千円札には、真珠色の文字などが浮かぶ「潜像パール模様」という独自技術が含まれる。ほかにも非公表の特徴があるとされ、日銀幹部は「ほとんどの偽造が防げる」と自信をみせる。

 偽造防止効果を高めるには、新紙幣をできるだけ早く浸透させる必要がある。日銀は金融機関に旧紙幣の早期回収を呼びかけ、2年程度で切り替えを済ませたい考えだ。

(11/01)




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