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保険料を段階的に引き上げ、給付も抑制する年金改革関連法案は3日、参院厚生労働委員会で野党が抗議するなか、自民、公明の与党が採決を強行し、賛成多数で可決された。与党は4日の参院本会議で成立させる方針だが、廃案をめざしてきた野党は採決強行に反発しており、小泉首相や坂口厚労相の問責決議案、国井正幸参院厚労委員長の解任決議案などを連発して本会議採決を遅らせる構えで、成立が5日未明にずれこむ可能性も出てきた。
今通常国会での年金審議は、小泉首相や閣僚、与野党にまたがる国会議員の国民年金未納・未加入が相次いで明らかになるなか、政府案の中身そのものに対する論議は深まらなかった。モデル世帯の厚生年金の給付水準について、政府・与党が掲げた「現役世代の50%確保」が受給開始後1〜12年で崩れることも審議途中で明らかになった。
説明を尽くさないまま成立を急いだ政府・与党の姿勢は、7月の参院選で有権者の審判を受けることになる。
参院厚労委は3日、小泉首相が出席して締めくくりの総括質疑を行い、野党も出席した。だが共産、社民両党などの質問時間を残したまま、自民党委員が質疑打ち切りの緊急動議を提出。採決を阻止しようとする野党委員が委員長席に詰め寄り騒然となる中で国井委員長が採決を行った。
民主、共産、社民3党の国対委員長は倉田寛之参院議長に対し、採決の無効と委員会への差し戻しを申し入れたが、議長は「委員長から『採決に瑕疵(かし)はない』との報告を受けた」として見直す考えがないことを表明。倉田議長は同日深夜、4日午前10時に本会議を開くことを職権で決定。野党は4日の本会議に倉田議長の不信任決議案や宮崎秀樹議院運営委員長の解任決議案なども提出する構えだ。
一方、民主、社民両党は衆院厚労委に所属する理事を除く15人全員の委員の辞任届を衆院事務局に提出した。野党は年金法案の衆院通過後に自らの年金未納を公表した自民党の衛藤晟一委員長の辞任を求めていたが、衛藤氏が職権で児童手当法改正案などを採決する委員会を4日に開くことを決定。これに対する抗議だったが、河野洋平衆院議長は受理しないことを両党に伝えた。
〈年金改革関連法案〉 少子高齢化に対応するため、働く世代の保険料を引き上げる一方、年金給付を引き下げることが柱。厚生年金の保険料は年収の13.58%(労使折半)から17年度までかけて18.30%に上げて固定。受給開始時の給付水準は、モデル世帯(会社員の夫と専業主婦)で、現役世代の平均手取り収入の59.3%から50.2%に下がる。このほか、離婚時の年金分割や子育て支援も盛り込まれた。
(06/03)
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