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【〈紙面から〉経済を読む】
 
カネボウ社長に機構の小城氏、外部人材登用で経営強化

 カネボウは1日、中嶋章義社長(54)が代表権のある会長となり、後任社長に産業再生機構から小城武彦氏(43)を迎える同日付の人事を正式に発表した。核事業と位置づける日用品や食品の分野は競争が激しく、生き残るには外部からの人材登用が不可欠と判断した。ただ、小城氏はこの分野での事業経験が乏しく、これから経営手腕が問われる。

 小城氏の肩書は代表執行役社長で、来年6月の株主総会を経て取締役につく見通し。機構のマネージングディレクターを当面、兼務する。前LVJグループ(旧ルイ・ヴィトンジャパン)執行役員の吉高信氏(47)が執行役専務(財務担当)に就く人事も合わせて発表した。

 カネボウは6月、30〜40代の中堅社員が中心となり、経営改革のためのプロジェクトチームを立ち上げ、約3カ月間にわたって自社製品の競争力や市場の将来性などを分析。その結果、「市場環境は極めて厳しく、従来の手法では成長のスピードに限界がある」(首脳)との結論に達したという。

 小城氏の人事は、中嶋氏から「経営のプロ」の派遣を要請された機構側が決めた。9月15日から「アドバイザー」の肩書でカネボウに常駐しており、過去の経営陣による粉飾決算の解明が一段落したのを機に交代する。

 経産省のキャリア官僚だった小城氏は米国留学を経て、7年前にソフトレンタルチェーン「TSUTAYA(ツタヤ)」を経営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に入社。株式上場に携わった後、今春機構入りした。

 小城氏は会見で「再建は簡単ではない。CCCの顧客志向を持ち込むことで改革をはかる」と述べた。たとえば日用品分野では花王やライオンなど大手も価格下落に直面しており、カネボウの事業の再建シナリオを描くのは容易ではない。

 機構は3年後には取得したカネボウ株(51%)を放出しなければならず、再建して企業価値を高めることは緊急の課題だ。

 今後は小城氏が主に商品・販売戦略を担当、中嶋氏は不採算事業のリストラや旧経営陣に対する民事・刑事両面での責任の追及にあたる。 (11/01)


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