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【〈紙面から〉経済を読む】
 
政府、チリとFTA締結検討 産官学で研究会設置へ

 政府はチリと自由貿易協定(FTA)の締結を検討する。チリは米国やカナダ、中南米諸国とFTAを結んでおり、南北アメリカでは、自由貿易圏を形成する構想も進んでいる。圏外に置かれる日本企業が不利益をこうむらないように、日本政府も南米との結節点に当たるチリとのFTA締結を図る方針だ。

 具体的には、両国の産官学でつくる研究会を設置。17日からチリで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の際に検討開始を合意する方向で調整している。

 チリはFTAを通商政策の柱に据えている。メキシコやコスタリカなどの中南米諸国のほか、欧州連合(EU)や米国、カナダなど先進国と積極的にFTAを結んでいる。アジアとは、韓国と03年2月に署名、中国やインドとも交渉入りを検討している。

 日本からチリへの輸出は03年が5億7500万ドルで、南米ではブラジルに次いで2番目に多い。自動車が約6割を占め、一般機械、電気機械と続く。チリが先進国とFTAを結ぶ中、日本の進出企業は関税面で不利な競争を強いられている。進出企業などでつくる「日智商工会議所」の調査(03年)によると、日系企業が07年までに失う利益は約21億ドルに達するという。

 また、チリは世界最大の銅産出国で、日本への輸出26億ドル(03年)のうち、銅が35%を占める。将来、チリと中国が接近した場合、日本が資源確保の面で不利になるという指摘もある。

 チリのリカルド・ラゴス大統領が03年2月に来日し、小泉首相と、貿易や投資など幅広い経済分野の関係強化に向けた政府間協議を発足させることで合意した。その後も、チリ側からFTA締結を求める積極的な働きかけがあった。

 チリが準加盟国となっている南米南部共同市場(メルコスール=ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイで構成)と、北米自由貿易協定(NAFTA=米国、カナダ、メキシコで構成)を含む諸国をつないでアメリカ大陸全体を自由貿易圏にする米州自由貿易地域(FTAA)構想も交渉が進められている。

(11/06)


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