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【〈紙面から〉経済を読む】
 
中国WTO加盟3年 貿易額2倍、摩擦ピーク

  中国がWTO(世界貿易機関)に加盟し、11日で3年を迎える。この間、貿易は倍増、04年の貿易総額は日本を抜いて世界3位になり、海外からの投資も初めて600億ドルを超える。今後は流通や金融などサービス分野の開放が進められる予定だ。一方、貿易摩擦は「高峰期(ピーク期)」を迎えつつあり、中国企業による知的財産権の侵害に対する海外からの不満も根強い。

 中国の平均関税率は加盟前の15.6%から04年に10.6%(工業製品9.3%、農産品は15.6%)まで下がり、平均では03年の韓国(11.6%)とほぼ同じ水準となった。08年には予定通りの10%となる見通しだ。

 乗用車の場合、01年の70〜80%台から04年には30%台まで下がった。この過程で国産車の価格も毎年10%以上の下落を続け、市場は拡大、外資系メーカーの投資を呼び込み、自動車産業が成長した。米スタンフォード大教授でもあるラウ・香港中文大学校長は「WTO加盟の最大の受益者は中国の消費者」と語る。

 今後は、サービス分野の開放が注目されている。小売り・卸売り分野では、外資系企業の100%子会社を設立できたり、地域制限が撤廃されたりする方向だ。金融業では、外国金融機関が人民元で中国企業に融資できる地域が広がるなど06年末までに自由化が進む。旅行、広告、映画などの分野でも外資制限が条件付きで緩和される。

 一方、WTO上の規制緩和の進展とは裏腹に、小売りの場合、出店については地元商店街の同意を必要とするかつての日本の大規模小売店舗法(大店法)のような別の規制も検討されている。「『器』が整えられた後も実質的な運用状況を注視する必要がある」(中井邦尚・日本貿易振興機構北京センター代表)との見方が強い。

 WTO加盟から3年で貿易額が倍増した中国は貿易黒字の半減にもかかわらず、通商摩擦の「主役」を演じる。

 WTOによると、ダンピング(不当廉売)について、中国は今年上半期、23件が調査対象となり、16件がクロ認定を受けた。両方とも世界最多だ。

 05年1月には中国が強い競争力を持つアパレル製品について、先進諸国などで輸入割当制度が廃止される。中国は「中国製品を制限する(別の)動きが増加する」(中国対外貿易形勢報告04年秋季)と警戒する。スペインでは中国産の靴が焼かれる事件も起きた。

 一方、中国は反ダンピング措置を打たれっぱなしにせず、加盟で得た権利を積極的に活用、04年上半期までに20件近いダンピング提訴もしている。対象は中国国内産業の競争力が弱い化学品が過半を占める。標的になっている日本企業から調査時のデータの合理性や客観性の欠如などに不満が強い。

 また、知的財産権の侵害に対する各国からの批判は絶えない。中国は国際会議や二国間協議の場で「知的財産権保護を最重視し、大国として責任ある立場をとる」(呉儀副首相)と繰り返し表明、再犯者対策として刑事訴追の基準を引き下げる方針。しかし、模倣品や海賊版の焼却処分などを公開してアピールするものの、相変わらず全国で製造され、広く流通している状況が続いている。

(12/07)




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